2004年6月の日常日記&コラム

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A社勤務はいたって平穏……とも言っていられなくなってきました。インドで占い師に「あなたの人生は平和ではない。常に問題に囲まれている」と予言された通り、とにかく平穏は2ヶ月と持ちませんでした。でも、もしかするとこれこそが生きているってコトなのかもしれま……いやいや、普通に平穏に毎日過ごしたっていいよな。やっぱ今の状況って単にオカシナ会社に入っちゃったがユエだよな……。普通ってなんだろう……。

2004年6月の小見出し一覧
◆注目の日記にはセルに水色を付けています◆日付を押すとジャンプ出来ます◆
 6/1(火) 神様のイジワル  6/2(水) 勝利、神様の飴と鞭  6/7(月) 社内遊びのレパートリー
 6/8(火) 定着するスタイル  6/9(水) 始まっている根回し  6/10(木) 想像以上の呪縛
 6/11(金) 「想像以上」以上の呪縛  6/14(月) 落ちた戦いの火蓋  6/15(火) 反動が恐い今日この頃
 6/16(水) 作戦B発動中  6/17(木) 小休憩  6/18(金) 作戦DかE発動中
 6/21(月) 針小棒大事件簿  6/22(火) 上司の台詞  6/23(水) 夏真っ盛り
 6/24(木) 小休憩  6/25(金) 「社員旅行」の実態  6/28(月) 小休憩




2004年6月1日(火)/神様のイジワル  雨のち曇/残業 0:00
 朝からいきなり部内ミーティングにて、部長から全部員に席替えの確定報告がなされました。決戦は今月21日。儚い夢よサヨウナラ。5月7日に耳にした不吉な噂、当初の予定通り、東さん、小東さんからモニターをガンガン覗かれる席に移動するのでありました……。ネットサーフもサヨウナラ……。仕事の能率が著しく落ち込みそうです……。

 そんなヨタつくワタクシに、トドメとばかりにこんなメールが舞い込みました。そう、派遣会社の担当さんから、5月26日の賃上げ交渉の回答です。
-----Original Message-----
From: 派遣会社担当××
To: 鷹瀬トウコ
Sent: Tuesday, June 01, 2004 11:26 AM
Subject: 更新の件

鷹瀬様

お疲れ様です。
表題の件、回答頂きましたのでお話したいのですが。。。
お時間見つけてご連絡頂けましたら幸いです!
お手数ですが、宜しくお願い致します。


 …………なぜ電話ではなく、直接会って話したいと……? 語尾の「ですが。。。」がどことなくマイナス要素をちらつかせます。これってやっぱり「会って誠意を見せないと納得して貰えないくらい酷いコトに……」ということなのでしょうか……。ビクビク、めそめそ。謝らなきゃ。「1700円でもいーですから勤めさせてください!(土下座)」って謝らなきゃ……しくしく。
 「今度という今度は賃上げか辞職か! 2つに1つよ!!」と強気で息巻いていましたが、「じゃあ辞めていいよ」とアッサリ言われてしまうと「あっ、あっ、ちょっちょっちょーっと待って!」という半端っぷり。今の時給で働くのは不本意だけど、同じような仕事を探すのも大変……。
 しょせん私は小市民……。席替えひとつにオタついて、賃上げ交渉玉砕でトドメ刺される、みたいな。神様のイジワル。仲良しだと思っていたのに。くそぅ……。


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2004年6月2日(水)/勝利、神様の飴と鞭  晴/残業 0:00
 朝起きたら遅刻決定の時刻でした……。約4ヶ月勤めて初遅刻。他人を基準にするのはどうかと思いますが、遅刻の多い営業部において無遅刻・無欠勤で4ヶ月通した私にとって、正直な話、本日の10分の遅刻は「大したコトない」出来事でした。10分の遅刻後に悠々とトイレで顔を洗い、仲良し社員さんとお喋りをし、席に戻ったのは9時25分。ええまぁ平たく言うと、舐めてます。
 席に戻ると同時に「上司Mさんが呼んでたよ」と声を掛けられ、「あら、仕事かしら」とメモ帳を持って上司Mさんの個室に赴き、「ハイ? 何か御用でしょうか?」とイケシャーシャーと言ってしまったが最後、「鷹瀬さん、今日遅刻したよね? 連絡入れてないでしょ? 『何か御用』じゃなくて、報告しないと」と突っ込まれました。いやもうご尤も! ハイ? 何か?じゃないっス! 「すみませんでした」と平謝りで1日が開始したのであります。
 いやもう私、賃上げ交渉とかしてる場合じゃないかも。クビかも、みたいな。(←かなり怯えているらしい) 嫌な1日の幕開けです。

 さて、掴みはオッケー。本題の「賃上げ交渉物語(後編)」に移ります。何のことか意味不明な方は前編の5月26日、中編の6月1日からどうぞ。

 そんなこんなで淡々と仕事をこなし、いよいよ決戦(?)の14時、派遣会社担当者との面談です。会っていきなり「どうでした?」とも聞けず、いつもの密談の地スターバックスへと向かいます。
 スターバックスに着くと、いつもと同じように「飲み物とサイドメニューを注文してくださいね」と勧めて下さる担当さん。いつもと違ったのは私の反応です。今まで派遣の担当者さんとは3回ほどこうして喫茶店で面談をする機会がありましたが、遠慮の塊のようなワタクシ(※注:只今自分を誤解中)、「え……そんな、担当さんのポケット・マネーでしょ。悪いわ……」と飲み物だけを注文させていただき、サイドメニューにはたとえお腹がぐぅぐぅ鳴ろうとも「いえ、お腹空いてないですから」と頬を染めて断ってみたりしていた訳ですが、今日は違います。玉砕したのであろう賃上げ交渉の結果報告を聞くのに、空きっ腹じゃやってられねぇ! 私の給料安いんじゃい!というちょっぴり荒んだ気持ちも相俟って、「ガツンとデカいサイドディッシュ注文しちゃってもいいですか?」と直球勝負でおねだりっ! 「も、もちろん!」と引きつる笑みを見せる担当さんに「エヘ、おらの15分の働きに相当する食いモンだべ」という脳内台詞を上手く変換し、店員に向かって朗々と言った台詞は
「シュリンプ・カツサンドとカフェ・モカのフローズン! あ、ショートサイズで……(←結局小心者)」
 笑っちゃってる担当さん、「トール行っちゃいなさいよ!」と横から私の空きっ腹をサポートして下さいますが、シュリンプ・カツサンド(390円)というデカイおねだりをした後だったので、ついテヘヘと笑って謹んでご辞退させて頂きました。……ああ、私ってどーしてこーいちいち中途半端なのかしら。シュリンプ・カツサンドまで頼んだら憧れのトールまで行っちゃえばいいものを……。
 単に節約魂からスターバックスでトールサイズを頼んだことが今までに1度もないワタクシ、この機に初トールサイズのデビューを飾れば良かったのに……もしかしたらA社勤務も6月末で終了かもしれないんだし……と弱気と強気と押しと引きが渾然一体となって襲ってくるのでありました。
 しっかし、振り返ってみるとスターバックスでトールかショートかって……恐ろしいほど低レベルな悩みに襲われているようですね……。目下お前の悩みはそこじゃないだろ、と自分で自分に突っ込みたいです、ええ。我ながら目頭が熱くなります。

 注文を終え、席を確保し、いよいよ密談の開始です。取り敢えずはどう切り出して良いか分からず、担当さんの出方を待ちながら、黙々とシュリンプ・カツサンドにタルタル・ソースを塗ってみます。
 ああ……どんな風に切り出されるのかしら……。「俺たちもう駄目だと思うんだ」ってなストレート風味? それとも「僕、最近考えたんだけど」ってカーブで来る? もしかして「考えようによっちゃ良い時期だと思うんだ」みたいなフォーク? くそう、私から言ってやりたい……。
担当 「鷹瀬さん、実はね……」
 ビクぅッ! 暗いトーンで始まった告白に、もうワタシから言い出してやるわ、みたいな気持ちになってる強気な小心者のワタクシ、あははと無闇に笑顔を見せつつ、先制攻撃に出ます。
鷹瀬 「あは、あはは! いや〜、昨日いただいたメールの感じで、大体の予想はつけてますからっ。まーあれだけ言われて覚悟もしてましたからっ。ただ、時給が上がらなくても……」
担当 「あ。えーとね、時給は上がったんですよ
鷹瀬 「……え?」
担当 「しかも100円
鷹瀬 「ええええ?!?」
担当 「うーんと、どこから話そうかな……。じゃあまず最初から話しますね」
 先月末31(月)の時点で、担当さんはA社人事に「鷹瀬さんのスキルだとITと事務の境い目に当たって、現在の時給だとちょっと少ない」との話をしたそうです。担当さんが「自分でも驚いた」という金額を提示すると、電話の向こうで人事部の人が固まったのが分かったと言います。
担当 「第一、私も今までこんな短期間であんな額を提示したことなんかなかったしね。頭ごなしに『はぁ? 何言ってるの?』って対応も覚悟していたんだけど……」
 A社人事はビックリしたように息を呑んだものの、思いの外丁寧に対応し、「上司Mさんと相談してから折り返しお電話を差し上げます」ということで、担当さんは1度そこで電話を切ります。
担当 「そしたら驚いたことに直ぐに……そうねぇ10分も経たない内に折り返し電話が掛かってきて、『1800円でどうでしょうか?』って。ほら、鷹瀬さんも『100円上がれば結構ちゃんと満足なんだけどな』って言ってたじゃない? だからその場でOK出しても良かったんだけど、とりあえずこっちが優位な立場を築きたかったし、鷹瀬さんにも確認したかったから、『鷹瀬さんに聞いてからお返事しますね』って応えておいたの」
 この日(月曜日)の内に私に教えてくれれば良いものを、有利な展開になりそうなので「ちょっと焦らしてみようかと」思った担当さん、その勢いで月曜日中に私に連絡するのを忘れ、翌日火曜日(昨日)、A社からお伺いの電話が入ったことで思い出したそうです。
担当 「昨日A社から『鷹瀬さんは了解したのでしょうか?』って確認の電話が入っちゃって、『まだ言ってません』とは言えなくて、思わず『明日直接会って意思確認をしてみます』なんてもっともらしいこと言っちゃったのよ〜」
 ……あの「回答頂きましたのでお話したいのですが。。。」という思わせぶりな語尾を含むメールの裏には、こんな事情があったんですね……。見抜けないって……普通。
担当 「結構すんなり要求が通ったから、今後の直接契約の話とか細かい話はしていないんだけど、いいかしら? あと、1800円でどうかな?」
鷹瀬 「OKです!」
 散々「50円も上がらないかも」と脅されていたこともあって即答で良い子のお返事をしてしまうワタクシ。何の既成概念も無い時には「2000円くらい貰いたいな〜」なんて思っていたのですが、この頃になると「1800円?! あ〜り〜が〜た〜や〜!!(平伏)」みたいな雰囲気がありました。……私ってもしかして典型的な交渉術にずっぽりハマっている人間なのかもしれません。曰く、
1千円借りたいと思った場合は、最初に1万円要求してみる。当然相手は怯むが、そこですかさず本来の要求である筈の1千円に切り替えて再度要求する。「1度断ってしまった」という負い目から、大抵の人間は2度目に提示される10分の1の額に快く頷いてしまう。
みたいな。派遣業界として時給100円アップがどこまで難しいのかよく分かりませんが、とりあえず担当さんの言うことを信じるならば、
担当 「でも、私も驚きました。まさか100円アップするとは。普通、ありえないですって。こんな短期間で。人事の方も仰ってましたよ。『上司Mさんも本当に鷹瀬さんには感謝してるんです』って」
ということで、私としては素直に嬉しいです。時給アップ自体も勿論ですが、やはり「その程度には認められている」という点が。お金に拘るのは、お金が最も正直に実力を反映するという面があるからです。口先だけで「頼りになる」とか言われても、いいように使われちゃっている気持ちは拭えないものですし。
 世の中「無能なクセに高額貰ってるなぁ〜」という場面は数多くありますが、元からの制度や契約でぼんやりしていても貰える給料と、交渉で勝ち取った昇給というのは、私的には位置付けが全然違うのでした。

 またこの担当さんが本当に良い人で、彼女との出会いには感謝してもし足りないくらいなのです。と言うのは、この100円アップ、丸々私の時給がアップするのか、それともマンパワーにいくらか搾取されるのか、という問題点が残っていた訳ですが……
担当 「その問題なんだけどね、本来はマンパワーとしては派遣元の会社の昇給分を丸々スタッフさんにあげるってことは制度上、駄目なんだけど、今回は鷹瀬さんが物凄く頑張っていたから、私もちょっと頑張って、上司に掛け合って全額鷹瀬さんに行くようにしたいと思っているの。ただ今ちょっと上司が不在なので、承認待ちの状態で、ハッキリしたことは言えないんだけど。でも、搾取するとしても10円で、90円が鷹瀬さんに行くことになるから、昇給は100円、最悪でも90円って考えてもらっていて大丈夫です」
鷹瀬 「ありがとうございます! 私、本当に担当さんには感謝しているんです。でね、ちょっとお伺いしたいのですが、この10円の搾取が成立するかしないかで、担当さんの給料とかボーナスって変わりますか?」
担当 「ううん。まったく」
鷹瀬 「やっぱり。私としては担当さん個人にこの分が入るなら全然OKなんですけど、マンパワーが得をするのは望む所ではないんですよね。頑張って100円丸々を成立してください! そんで、浮いた時給10円、1ヶ月150時間労働として月額1500円で担当さんに直接何か奢りますよ。フランス料理とか」
担当 「えー! 本当! じゃあフランス料理じゃなくて河豚がイイ!」
鷹瀬 「よっしゃ、じゃあ格安河豚料理屋知ってるから、そこで河豚食いまくりましょーか!」
担当 「……格安……当たったりして……」
 なんだかとっても仲良しなんです(はぁと) 相手がどう思っているかは知りませんが、私は慕っています。かなり一方的に。
 しかし担当さん、やはり正直、間に立っての交渉交渉で疲れを隠せないようです。
担当 「でも鷹瀬さーん……私、正直もう給料交渉は飽きた
鷹瀬 「はは、まあそう言わずに。次回3ヶ月後は違った角度で攻めてみましょうよ! 今度人がまた2人辞めるし、組織変更に伴う仕事内容の変更の問題点も解決されていないし、ダブル上司問題も解決していないし、多分3ヶ月後くらいには新たな問題が山積みですって」
担当 「……え〜でも私、今回の100円アップで充分驚いているんですけどねぇ……。マンパワーで、いるところにはいるのかもしれませんけど、私の知る限りこんな短期間で時給が100円アップした人なんて、見たことありませんよ。事務枠としては時給自体も高いし」
鷹瀬 「担当さんって今、何人くらいのスタッフを抱えているんですか?」
担当 「100人弱です」
鷹瀬 「じゃあその中で私って結構上位なんですか?」
担当 「上位……って言うか、今トップなんじゃないかな……。あ、違う。トップは別の人だ。2位ですね。でもそのトップの人って同じ会社に5年勤務していますから」
鷹瀬 「……皆、あんまり文句言わないからじゃないですか?」
担当 「そんなことありませんよ。でも普通、言っても通りませんもん。4ヶ月で100円上げてくれなんて。今回は鷹瀬さんのスキルと、A社の太っ腹と、運が良かったと言うこともあると思いますよ。出したくても出せない、って会社もたくさんありますからね」
鷹瀬 「そうなんですか……。でもそのトップの方、5年も同じ会社に勤めても派遣のままなんですか? 5年で昇給もあったってことは、やっぱり気に入られているんですよね? 会社も正社員にした方が得じゃないのかな?」
担当 「結局、社員にしちゃうと各種保険も負担することになるし、いきなりリストラは出来ないし、退職金も支払わなくちゃならないから。結構な額を払っているように見えても、会社にとって派遣社員は正社員よりお得なんですよ」
 そうですね。私自身、派遣社員という形態で働き始めて、しみじみと正社員の有り難味……というか、楽さ、守られていると感じます。特にゴールデン・ウィークのあった5月分など、給料明細見るのが恐かったくらいです。3月と5月の給料、10万円違いましたし。(まあ残業時間も結構違いましたが) やはり休日があろうと欠勤しようと月額定額保障というのは魅力的なものです。
 今回のA社勤務は、正社員では未経験のため探せなかった職種への足掛かりとしての経験買いと割り切っているので一時的に派遣形態での勤務を選びましたが、やっぱり次は正社員がいいなと思っています。私の金額で上位となると、派遣ってやはり先がナイって気がしますし……。もっと専門職の派遣なら話も違って来るのでしょうが。

 時給1800円というと単価的には前職SEのT社の最終時給1530円を大きく上回っているのですが、実際問題年収で計算すると100万円以上軽く下がります。これは賞与のことや、祝日や欠勤に対する支払の有無などがあるので、派遣と正社員を比べる場合、単純に時給の比較は出来ないのです。それを知らずに単純に時給の額面だけ聞いて「派遣っていいじゃん!」と思う方が多いようですが、現実はそんなに甘くありません。
 逆に言えば、時給が約300円上がっても、年収が100万円下がるほど、派遣社員とは金銭面では効率が悪い雇用形態であると知っておかねばなりません。具体例として、賞与という見えない壁は厚く高い……。時給を300円多く貰ったとして、残業をしなければ派遣で月4.5万円アップです。しかし基本給20万円の正社員が年に3ヶ月の賞与を貰えば60万円アップし、月4.5万円(年54万円)の派遣のアップなど簡単に覆されてしまうのです。
 残業をバリバリする人にとっては、正社員でサービス残業させられるより派遣社員として残業代をキッチリ支給された方が年収が上回るケースもあるようですが、定時帰りをモットーにする人間にとっては、正社員の月額保障制度の方がありがたいことが多いのです。

 話を戻します。
 とにもかくにも、このような経緯で、私の給料は大きく2回、4ヶ月間の賃上げ交渉を経て、漸く勝利を収めたのでした。
 ぶっちゃけ、この日1日ニッコニコ。神様ありがとう! やっぱアンタ私のコト好きだね! 好きでしょ? このこの〜、みたいな。ええ、ええ、私も単純に出来ていますので……。
 しかしそんなハッピーに安定した状態にしておかないのが神様です。いい気になってる生意気な子羊には速攻で教育的指導が入ります。スターバックスでのウッキウキの密談を終えてA社に戻った私を襲う厳しい現実とは。
社員 「あ、鷹瀬さん。21日予定の席替えの件ですけど、鷹瀬さんを含む4人の方だけ先に移動することになりまして……鷹瀬さんは来週10(木)に席替えすることになりましたから
 ……………………時々優しく、常に厳しい神様に、今日も熱烈ラブコールを送るのでした……。かみさまながくつづくしあわせをひとつおねがいします。


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2004年6月7日(月)/社内遊びのレパートリー  雨のち晴/残業 0:00
 今日は何の日かなぁ……仕事がないぞ、むな(67)しい日……とか、梅雨対応のジメジメした脳内遊びに耽った1日でした。
 ………………のっけからちょっと異常者っぽいですね。もっと普通に始めてみましょうか。

 本日は何だか実質10分くらいしか仕事をしていない気がします。なぜならば上司Mさんと東さんが揃ってお休みだから。
 いつ緊急の仕事が舞い込んできても定時で帰れるように、常日頃から手元にある仕事やルーチンワークは早め早めに仕上げてしまうため、緊急の仕事を振る源が休んでしまうと、私は一気に暇になってしまうのです。
 ……この書き方だと私が不満に思っているのか喜んでいるのかよく分からないかもしれませんね。端的に感情表現をしておきましょう。

 10分の仕事と7時間20分の自由時間、万歳っ! 時期モノならば、I LOVE 社内リストラっ!

 まー、コレがずっと続けば大問題ですが、どうせ後数日で怒涛の日々が戻ってきそうなので良いのだ。
 ってことで、本日は1日中ずーーーーーーーっとHTMLのタグの勉強をしたり、ネットで小説を読んだり、ネットで夏の旅行計画を立てたり、ネットでニュースを読んだり、ネットで……って、こんなにネットに頼った遊びばかりじゃ、席替え後はさぞかし辛いだろうなぁ……。もっと社内遊びのレパートリーを増やさなくては。

 ――え? 仕事? ある時は鬼のようにしているのでいいのだ!


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2004年6月8日(火)/定着するスタイル  曇/残業 0:15
 6月に入って早6勤務日経過。前5日間を見ていただくと分かるように、現在一切の残業をしておりません。周りも私が定時に帰る人間だとの理解を深めて下さっているようです。本日定時を10分過ぎた段階で谷アナに言われたお言葉。
「鷹瀬さん、どうしたの? 今日、遅いじゃん
 いや、まだ17時40分なんですけど……。10分会社に長く居ただけで「遅いじゃん」と珍しがられる――我ながら徹底しているな〜……とちょっと感心してしまいましたネ……。


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2004年6月9日(水)/始まっている根回し  曇/残業 0:00
 ナゼか鶴田さん、上司Mさんと部長Gの双方から個別に
「鷹瀬さんとはコミュニケーション取れてるの?」
と聞かれたそうです。「普段からよく喋っているし、仲良いのも分かるだろうに……なんでだろうね?」と不思議に思いつつも、もしかしたら私たちには想像もつかない根回しが始まっているのでは、と。「鷹瀬さんってやりにくくて参っちゃいますよ」みたいな流言が東さん辺りから……ありえる。


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2004年6月10日(木)/想像以上の呪縛  曇/残業 0:45
 待ちに待った、いえ、怯えに怯えた席替えです、席替え。問答無用に動かされるPC、それを追うように仕方なく動かす荷物……。私を迎え撃つ(いや、撃たれちゃいないが)東さんと小東さん……厳しいです。搾り出すような気持ちで「よろしく」なんて声を掛けたって、私の嫌がりようは隠せるものでもありません。鶴田さんや谷アナは新しい席に座る私の前を通る度にニヤニヤして「どう? 調子は」とか「大丈夫?」とか聞いてきますし、私もそれに対して「最悪ですな」とか正直に返しちゃったりしています。
 想像と覚悟はしていたつもりですが、実際に席を移動して改めて思いました。駄目だ何も出来ない、と。

 隣に置かれたプリンターからの排気で熱いわ空気悪いわ、東さんと小東さんがよく喋るのでうるさいわ、部長Gさんの個室が目の前のため人を呼んでミーティング(=お喋り)するからうるさいわ……。耳栓持参しようかと画策中です。


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2004年6月11日(金)/「想像以上」以上の呪縛  雨/残業 0:00
 「東さん、小東さんの前」という私の新しい席ですが、実はもうひとつの側面から形容すると「部長室の真ん前」とも言える訳で、今までは「東さん、小東さんの前」というポイントに関してのみ注目していましたが、実は「部長室の真ん前」にも深い意味があったのだと、本日思い知りました。
 昼下がり、部長が新聞紙片手に部長室から出て来て秘書の席を覗くと、どうやら彼女はお昼休みを取って席にいない模様。そのまま諦めて部長室に戻るのかと思いきや、私の席の周囲をウロウロ。何となく嫌な予感がしたので視線を合わせないようにしていると、ついにはあちらから声を掛けてきました。
部長 「あの〜鷹瀬さん。(新聞記事を指差して)この記事を1枚コピーしてくれる?」
 …………は? 何で私が。10枚20枚のコピーならともかく、1枚のコピーなんて私のところに来て頼むより、ご自分でなさった方が早いですよ。すぐそこにあるコピー機の上蓋を開けて新聞をセットし、上蓋を閉めて1回ボタンを押すだけで完了ですもの。ご存知ない?
 ――と心の中で一通り返答してから「……ハイ」と声に出して新聞記事1枚のコピーを引き受けました。A社は外資系だと思っていましたが、営業部の部長はコテコテの日本企業に勤めているつもりのようですね。

 そして14(月)。この日は秘書がお休みでした。
 また昼頃に私の席周囲をうろつく部長。もう絶対にこっちから声は掛けまい、と猛烈に仕事をしている(フリをする)と、またしても典型的日本の中小企業のオヤジ部長、懲りてません。
部長 「あの〜鷹瀬さん。忙しい? ミネラルウォーターを2本買ってきて欲しいんだけど」
 貴様ぶっ飛ばすぞ。それ「仕事」じゃないだろう。私はA社に雇われたのであって、アンタのお守りなんか業務内容に入ってないわよ。そういうことはポケットマネーで雇った派遣か、業務内容に部長のお守りが含まれている秘書に頼みなさい。
 湧き上がるムカツキを抑えつつ、とりあえず応戦してみるか弱い派遣社員、鷹瀬。
鷹瀬 「ミネラルウォーターなら食堂の冷蔵庫にボトルで置いてありますよ」(※注:笑顔で)
部長 「いや、この(空の500mlボトルを見せながら)小さなボトルが欲しいんだよね」
鷹瀬 「……私、ちょっと今忙しいので。食堂のミネラルウォーターをその空のボトルに注いでは如何ですか? 皆さん、よくそうやってらっしゃいますよ」(※注:笑顔で!)
部長 「……鷹瀬さん、お昼まだなの?」
鷹瀬 「まだですが」
部長 「じゃあお昼の帰りでいいから買ってきてよ。お金は払うからさ
 ったり前だっつの!! ダァホっ!(怒) どこまで非常識なんですか、この部長は。

 常々不思議に思うのですが、こういう個人的な用事を下っ端の女子社員に頼む管理職のオジサン社員の存在というのは、日本独自の現象なのでしょうか? 欧米ではありえない気がするのですが……。不思議なくらい、いる会社にはいますよね。こういう方って。
 手に負えないのは、こういう方はご自分がなさっていることが職権乱用の一種である、という自覚がないことです。通常、社員は会社に雇われているのであって、部長に雇われているのではありません。秘書という特殊な職務形態であれば、「部長の仕事を円滑にするために補佐する」という職務も含まれるのでしょうから、(水を買ってこさせるのはどうかと思いますが)お使いもギリギリ拡大解釈できないこともないでしょう。しかしだね、一介の社員、しかも業務契約内容において厳しく制約されている派遣社員にこういうことを頼むというのは認識不足もいいところです。

 上記2件は早速私の個人Excelファイル、「納得行かない仕事リスト」に追加されたのでありました。既に20件を超えているこの表、次回契約延長時の切り札に出来ればと思って地道に作成中です。

 ちなみに、翌日出社した秘書さんにこの件を話すと、「そうなの、部長っていっつも下らないことばっか頼んで来るんだよ。そんなの日常茶飯事だよ」と心底嫌そうに言っていました。5〜6年勤めたにも関わらず、今月末に退職することを決意した秘書さんの今までの仕事内容を思うと、心痛察して余りあります。同時に、私には秘書業は絶対に出来ないな……としみじみ思うのでした。


【おまけ】
 ちなみに1本110円のミネ水を2本買ってこさせた部長、「いま500円玉しかないんだけど、280円のお釣り、あるかな?」ですと。私に500円渡して280円のお釣りをしっかりと要求してきましたよ。「お釣りは取っておいて。ありがとう」ってのが普通だと思うのですが……どうなの? ま、そういう気配りが出来る人間はお遣いなんか頼まないか……。


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2004年6月14日(月)/落ちた戦いの火蓋  晴/残業 0:00
 ゴールデン・ウィーク明けに行われた組織変更5月10日参照)で私はそれまでの上司Mさんの下というポジションに加え、東さんの下というポジションに置かれていたわけですが、事態が深刻になる前に、上司Mさんに「私の上司は上司Mさんであって、東さんからの仕事は上司Mさんを通してください」と明言していたことが功を奏していたのか、今の今まで東さんからの仕事は一切なく、それまで通り上司Mさんからの仕事だけをこなしていました。
 恐らく私が東さんを嫌っていることは上司Mさんも他の社員も東さん本人も知っており、それゆえ東さんも私に直接頼みにくい、という大前提もありました。
 しかし先日の席替えで表面上「東さんの前」という新しい席になり、物理的にもいよいよ「鷹瀬は東さんチームの一員」との認識が広まりつつあるようで、本日東さんからの初仕事が舞い込みました。そして初仕事の依頼で、いきなり戦いの火蓋が切って落とされたのでした。
 ――コトの経緯を詳しく記録しておきましょう。
東 「鷹瀬さぁん、ちょっと頼みたいことがあるんですけど、いいですか?」(ニッコニコ笑顔で)
と不自然なまでに低姿勢で話し掛けられ、引き気味に了承すると、資料を持って会議室に連れて行かれました。
 広い会議室に東さんと私の2人。猫なで声で話を始める東さん。
東 「鷹瀬さんは今までどうやって仕事をしてきたの?」
鷹瀬 「『どうやって』と言うのは……?」
東 「依頼される仕事の背景まで説明されていた? それとも『これやって』って感じで説明もなくやってた?」
鷹瀬 「ケース・バイ・ケースですね」
東 「そう。じゃあ私、背景を説明していいかな。バック・グラウンド話すの大好きなの」
鷹瀬 「どうぞ」
 例え話と物語作成が大好きな東さんはご自分の手帳のメモ書きを見ながら、懇々と私が作る資料に関わるイベントの背景を説明して行きます。ふんふん、と聞いていると背景だと思っていた話はどうやら直接の仕事内容にビシバシ触れている模様。慌ててストップをかけます。
鷹瀬 「すみません、今口頭でおっしゃっている内容のプレゼン資料を作るのが今回の仕事ですか?」
東 「うん。そう」
鷹瀬 「資料作成の際の資料やファイルは改めていただけるんでしょうか?」
東 「ううん。今言っていることをまとめて下さい」
鷹瀬 「そうですか……では、申し訳ありませんが、その手帳に書いてあるメモ書きの部分のコピーをいただけますか?」
東 「That's a nice idea! 良いコト言うね!」
 ……別に普通のことですが。ビシッと指を立てていちいち大仰に振舞う東さんに内心辟易しつつも、とりあえず愛想笑いを浮かべてメモ書きのコピーを受け取ります。細かい資料を作らせようとしている割に、それをすべて口頭で伝えようとしている彼女にウンザリしつつ、再び長い割に要領を得ない「物語」に耳を傾けます。
 上司Mさんからの依頼も漠然としたものが多かったので、その手の依頼方法には慣れているつもりでしたが、東さんの話を聞いていると、何がなんだかサッパリ分かりません。背景なのか、作成資料の説明なのか、その線引きさえもが曖昧で、本当にこんなんでモノが作成できるのかしら……と不安になります。
 東さんのかつての部下、鶴田さんから「東さんって本当に何言ってるか解らないことがしょっちゅうあるから、解らないときは解らないって言った方がいいよ。じゃないと後で苦労するのは下っ端だから」というアドバイスをいただいており、正しくコレかぁ……という感じで目の前で展開される一人舞台を眺めていました。

 東さんの演説中、おどけてもウケを狙っても乗ってこない私のシラけた態度に彼女もかなり苛ついていたのでしょう。そういう下地があった状態で、戦いのゴングはこの後いきなり鳴り響いたのでした。
 固有名詞が多く登場する上に英語も混ざる資料のため、キーワードくらいはテキストベースで欲しいな……と思ったことが、戦いのゴングを鳴らす直接の切っ掛けです。
鷹瀬 「では、ちょっと資料が少ないですから、キーワードになるこの辺りの言葉をメールでもメモ帳でも構いませんので、文字情報としてテキストベースで送っていただけませんか?」
東 「……あのねぇ、私は私の言いたい事を推測して作業してくれる人を求めてるの。鷹瀬さんのやり方は違うようだけど、ならいいですよ。自分でやります。私、仕事速いもん。こんなのすぐ出来るからっ!」
 いきなり激怒したのでビックリしました。「私は私の言いたい事を推測して作業してくれる人を求めてるの」って……私だって充分な資料を用意して仕事を依頼する上司を求めていますが、何か? しかも「仕事速いもん」って……アナタの頭の中にある情報をアウトプットするんですから、そりゃこの仕事に関してはアナタが一番速く出来るでしょうよ。そんなの自慢するようなコトか?
 なんだか随分子供っぽいキレ方をするなぁ、こりゃ部下に嫌われる訳だわ。と冷めた感覚でその場を受け流し、彼女の「自分でやりますよ」に応える形で
鷹瀬 「そうですか。では、よろしくお願いします。以上で終わりですか?」
と淡々と資料を片し始めると、まだ食い下がる東さん。
東 「まだ終わってません! 鷹瀬さんには別のことをやってもらいます!」
鷹瀬 「そうですか。では、説明をお願いします」
 今最高に私にムカツイているんだろうな〜……と他人事のように思いながら次の仕事の説明を聞いていましたが、東さんも途中で己の態度に気まずさを覚えたのか、説明の最後には再び媚び媚びの声音でこう締め括ります。
東 「でもね、鷹瀬さん。これをやっていただけるだけで本当に助かるんですよぅ」
鷹瀬 「……はぁ」
 彼女の感情の起伏について行けず、どうしても「何だコイツ」という思いが滲み出てしまう私に、再びキレる東さん。今度はキッと私を見て吐いて捨てるように言いました。
東 「私ねっ、コミュニケーション下手なんですよ。でも鷹瀬さん、上手くやりましょうよっ」
 …………もっともだ、と思ったので「ハイ」と返事をしました。氷点下25度。寒い会話です……。

 短い時間の中で「ニコニコ→逆ギレ→気を取り直して媚び媚び→ムカっ!」を分かり易く体現して下さった東さん……申し訳ありませんが、彼女の態度がコロコロ変わる間中、私の気持ちは揺らぎ無く「……この人ビョーキ?」ということで安定していました。
 こんな異常者に長く関わりたくない。依頼された仕事をさっさと終えてメールで送ると、すぐさま感極まった!レベルの演技(絶対演技です)で感謝する東さん。
東 「素晴らしい! 鷹瀬さん、助かりましたよ〜。本当! 仕事速いねぇ!」(笑顔全開っ!)
 心にも無いクセに変に誉めなくていいから、普通に仕事依頼してくれ。私ってばこれから東さんに仕事頼まれる度にこんな目に遭うのでしょうか……。彼女の一人芝居に付き合うの、想像するだけで疲れるなあ……。
 この方の部下になった人が半年持たずに次々と辞めて行く理由が分かりますねぇ。過去にこの方の部下になったことがある人が言っていました。
「東さんってさ、キレた後、一応反省はするみたいなんだよね。それで悪かったと思うのか、急に優しくなったりするの。でも、あんなに酷いコトされた後にニコニコされてもシラけちゃって、とても許す気にはなれないんだよ」
 反省する、ということや、「私ね、コミュニケーション下手なんですよ」と自己申告したことからも分かるように、ご自分でも自覚があるのでしょう。ただ直せないんでしょうねぇ。性格ってそうそう治るものじゃないからね。私が黙れないように、彼女も思い通りにならなかった時キレずにはいられないのでしょう。お互い様か。
 ぶっちゃけ、これだけ分かり易く悪者でいてくれると、私が東さんに対して多少失礼な態度を取っても、他の社員さんが完全に私に同情してくれるので助かります。私はこういう相手から攻撃されても余りストレスを抱え込まずにその場で相手に返してしまうタイプなので、上手く立ち回る人から気付かない内に足元を掬われるよりも、目の前で訳の分からないことをほざかれた方が楽なのです。
 しかし、私的にはどうでもないことでも、人によっては信じられないことに相当するんだな、としみじみ思いました。「私がやるわよ」と言い放った東さんに、「ではお願いします」と言ってミーティングを終えようとしたと別フロアの仲良しさんに報告したら、速攻で返って来た返信。と、その後の遣り取り。
ひええええええええ!ひえええええええええ!
すごい。すごい。あなたはすごい!


え? なんで? 私から「こんなんじゃやりませんよ!」って言ったんじゃないよ?
あっちから「もういいよ!」って言ってきたんだもん。「アラ、それなら……」ってだけの話だよね??
「鷹瀬さん、上手くやりましょうよ」って言われた。「ハイ」って返事した。氷点下25度。寒い会話だった……。


そうだがな。そうだがな。これからほんとうのばとるが!はじまる。
ひええええええ。ひええええええ。おぬし、つよいのう。


いや〜運を天に任せてみようかと思って。
もう態度悪くて首になるなら、それはそれで私の運命、みたいな……。
自分に嘘までついて笑顔作るのも大変だしね……。そっちの方がストレスも溜まるし。
良い会社なら多少我慢してい続けたい、って思うけど、勤めてもいい、辞めてもいい、って感じだし。


 私から見ると東さんという方は異常な上司なのですが、そういう異常な人にでも、上司というだけで従わなくてはならない会社って、やっぱり不自然で変な世界だと思うのでした。


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2004年6月15日(火)/反動が恐い今日この頃  晴/残業 0:00
 東さんのニコニコ媚び媚び攻撃に恐れ戦く日々を送っています。朝から晩まで、四六時中にっこにこ。私も別に積極的にツンケンしたい訳でもなく、ただ適当な距離を置きたいと思っているのですが、それさえも許してくれません。好意的な反応を返すまで執拗に絡まれています……。
 A社の給湯室にはミキサーがあり、各社員がそれでジュースなどを作っているのですが、私が牛乳を持って丁度ミキサーに手をかけたその時、給湯室で東さんと鉢合わせてしてしまいました……。
鷹瀬 「あ、すみません。すぐ終わりますので」
と既に逃げの姿勢を滲ませて言う私に、思いっきり可愛い声で
東 「いいですよ。ゆっくりして下さい。あ、そうだ! 冷凍イチゴ持ってるんですけど、入れますか?」
とサジェストする東さん! うう……そりゃ冷凍イチゴは魅力的さ。正直欲しいよ。でも東さんからモノを貰うのは嫌。でも、ここで冷たく「要りません」と言うのももう大変……。人の好意を受けるのがこんなに大変なんてなぁ……1年ぶりくらい? まぁ人生の中でそうそう向き合う局面ではありません。
鷹瀬 「ありがとうございます。では1、2粒ほど……」
と言っているにも関わらず、どさどさと冷凍イチゴをミキサーに入れてくださる東さん……。欲しいけれども欲しくない、けれども貰うという滅茶苦茶複雑な心理の下、食材を恵んでいただきました……。ちゅかれる……かなり疲れます。
 私が望んでいることは、こんなにヘンな風に親切にしないでいいので普通の時に普通のことをしていただきたいと、それで充分なんですが……。どうでもいい時に媚びるように親切にされ、テンパって来ると驚いてしまうくらい酷く当たられ……疲れるんですよ本当に。

 私は常日頃から、−(マイナス)の時の態度で人を判断します。どういう事かと言うと、+(プラス)の時がどんなに良い人でも、−の時が許せないほど悪いと、その人のコトは好きになれません。逆に、+の値が低くても、−の値も低いければ、そこそこ好きになります。もっとも友人と呼べるほど好きになるには、私にとって+値が高く、−値が低くなければ成立しない訳ですが。
 人生自体は+−の絶対値がデカイ方が面白くて好きですが、人間の性格という意味では、やはり不快な方面に物凄く非常識なことをする人は嫌いです。余談ですが、こういう−の態度はパニック時や旅行の時などに露見することが多いので、人を早々に見極めるには一緒に旅行したりパニックに陥ったりするのが一番簡単です。

 東さんは、極端すぎるのです。しかも的外れ。でもなんだかここまで来ると気の毒になってしまいます。
 私だけに嫌われているなら相性が悪かった、という問題で片付けられますが、少なくとも彼女の部下になった人は私の知る限り全員が彼女のことを嫌っています。自覚があるのか、東さんも時々冗談めかして「私、コミュニケーション下手だから。嫌われちゃうんだ」と言い、他人に酷いことを言った後には俄かに反省するらしくいきなり過度に優しくなったりします。でもこういう時に沸き起こる「不器用な人なんだ。可哀想に……」という同情を一蹴するほど、逆ギレする時の東さんの態度は酷いのです……。そしてどうでもいい時にはニッコニコ……うう……どうしてこう……。
 こんな話を東さんに使われている社員さんにしていると、スッパリと言われました。
「あの人は、頼む時だけ優しいんだよ」
 本格的に嫌いになるにはちょっと気の毒なくらい媚びられているので、出来ればもう構って欲しくないのですが、私に頼みたいことがたくさんあるのでしょう。今日も東さんの異様な優しさは全開なのでした。
 ヘンな優しさはいらんから、モノを頼む時に普通にして欲しいと願うのは贅沢なのでしょうか……。


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2004年6月16日(水)/作戦B発動中  晴/残業 0:05
 え? 私ですか? 相変わらず東さんから媚びられています。こういう独り善がりな努力をされると、いずれ反動で「私がこんなに下手に出てやっているのに、その態度は何よっ!」ということに勝手に(しかもいきなり)発展されてしまうので本当に嫌です。別に普通の時にはシカトされたって構いませんから、仕事の上で普通に付き合っていただければ充分なんですけど。依頼の時にはそれなりの資料を揃えるとか……。「私の気持ちを推測しなさいよっ! ムキーッ!」とか言われても困っちゃうのです……。

 こういう私の現状を(半ばニヤニヤしながら)見守っている人が数人います。鶴田さんと谷アナと、人物紹介には掲載していませんが、部長の秘書と、別フロアにいる別部署の仲良しさんの合計4人です。
 別フロアに潜む仲良し社員さんとのリアルタイム遣り取りから、私のそれこそリアルな現状報告をしましょう。
 16時6分〜21分のほぼチャット状態の会話、青が仲良しさん赤が私です。
いきているのかしら?それともたたかっているのかしら?

そっと生きています。
分類で言うと、媚びられています。思いっきり。恐いっす。きしょいっす。


たたかうよりいいんじゃないかしら。こびるのは、さくせんBね。きっと。

作戦B……か。何種類の作戦があるんだろう。
 A:逆ギレ
 B:媚び媚び
 C:褒めちぎり
くらいしか知らないなぁ。


D:四面楚歌

はう?! D恐い、Dイヤダ。でも私も着々と足場固めしてるのよ。
上司Mさんに気に入られて東なんかはじき出せ!って感じで。
上手く行きつつあるのよ!今度詳しく話すけど。


さすが、AB型のあなたはすばらしい。
そして四面楚歌が一番、おそろしい。


ちゃくちゃく、ちゃくちゃく。もう地道な作業。ある意味根回し。
根回しには根回しで対抗するしかないのね。ちゃくちゃく。


それが一番よしね。なんだかんだいって、上司Mさん発言権あるものね?
根回し・・・ここでいきていくには必要なんだ・・・


文字が小さくなったコトで我に返ったわ……。
いやだわ私も根回し人間になってしまうのかしら。
東対応のためだけ、と思いたい……。


がんばって打倒東してくれ!みんなの代表だ。
そして私はここでじっとしている。だけ。


またそうやって部外者装うんだから!
正社員の癖に!(←最大級の攻撃ワード)


正社員といわれるのが一番、きついのう。
なんとした過ち。ああああああ!苦しい!


 そして帰社時、「お先に失礼します」と挨拶する私に、「お疲れ様」と普通に返す人々の中から、現在媚びに全霊を傾けている東さんは、と言うと、振り返って手を振って「お疲れ様っ!(はぁと with ニッコリ)」だって……。女子高生の倍くらいの歳のクセに。いやもう本当に疲れます。


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2004年6月17日(木)/小休憩  晴/残業 2:30
 HTMLも私がいじれば10分で終わるものを、東さんが自分のポイント稼ぎのために「私が直すわ!」と立候補して、だらだら直すので、結局彼女の仕上がりを待って待って待ちまくって2時間半の残業になりました。彼女が関わらなかったら少なくとも1時間は早く帰れたのに……。


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2004年6月18日(金)/作戦DかE発動中  晴/残業 0:10
 さすがに何の反応も示さない私に媚びを売っても何も解決しないことに気付いた東さん、もうシカトすることに決めたようです。作戦Eですか。もしかしたら私が気付いていないだけで、作戦Dが行われているのかもしれません。でもいいです。心行くまで四面楚歌って下さい。私は全然困りません。
 ――と、言うことで、昨日までの態度とは打って変わって、つんつくつーん、と言う感じの東さんでした。正直、関わって来ないので楽です。


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2004年6月21日(月)/針小棒大事件簿  晴/残業 1:25
 週末に席替えが完全に終わったらしく、オフィスの新レイアウトは私にとって都合が良いものとなりました。細かい変更が入ったため、東さん、小東さんが私に背を向けるように座ることになったのです。ネットサーフ再来っ! とは言え最近業務が忙しくなりつつあって、ネットサーフどころではないのですが、それでも後ろからの視線があるとないでは解放感が大分違うので……。サボるサボらないに限らず、私は監視がない方が仕事がはかどる人間なのです。
 これはもしかすると頑張っている(?)私に、神様からのご褒美なのかもしれません。ふふ、神様ったらしょせん私のことが好きなんだから(はぁと)……と一瞬思い掛けましたが、またこういう調子こいた感情に流されると痛い目に遭うので、ひっそり「ご考慮感謝しております」と呟いてみるのでした。最近、神様との付き合い方も緊張を孕んだものとなりつつあり、昔のように無邪気に愛を感じていた時代を懐かしく思う鷹瀬30歳。私の本当の幸せはまだ見付かっていません。めそめそ。

 気を取り直して、本日の事件簿報告です。
 本日配信のメルマガにてリンクのミスをしてしまいまして。詳しく言うと、表面に書かれている文字情報のURLは合っていたのですが、内部的な情報、つまり<A>〜</A>タグで挟まれたリンク情報を書き間違えてしまったのです。
 ピンと来ない方のために具体例をば。下記のように目に見える文字としては「http://www.platz.or.jp/~takase/」と書かれていても、実際にクリックすると「現在進行形の日常日記&コラム」のトップページ(http://www.platz.or.jp/~takase/diary2/now.htm)に飛んでしまう、と。

★人生に行き詰まったら【脱サラ宣言!】へGo!★
http://www.platz.or.jp/~takase/

 あ。具体例に深い意味はありませんので。とにかく、メルマガを作成する上で上記のようなミスをしてしまったのです。
 週に2回出る定期的なメルマガです。今までに100通前後のメルマガを発行していて、今回初めてしたミスです。自分も多くのメルマガを取っていますが、リンクミスなんてのは結構頻繁にあるケアレスミスに過ぎず、しかも幸いにも文字情報は合っているので、リンク先を辿れないこともありません。
 勿論、ケアレスであろうがシリアスであろうがミスはミスですから、ミスを犯した者の責任として訂正しなければ、とは思いますが、目を吊り上げて責められるような事態だとは思っていませんでした。あくまでも私的には「やっちゃいけないけど、時々ある間違いで、大したことはない」というスタンスだったのです。
 しかし、この会社……少なくとも私の所属している営業部にこのミスの意味が分かる人がおらず、中でも東さんと部長Gさんが騒ぐ騒ぐ。自称「インターネットには詳しい」東さんの台詞をご紹介しましょう。
東 「どうして? 書かれているURLが正しいのに違うところに飛ぶなんてありえるの? 今までそんなことなかったよ?!」
 …………計らずもHTMLを全く理解していないことを露呈してしまう言い分で責めて来やがりました。私を責めているつもりかもしれませんが、「私はHTMLもいじれます」と言っていた人がそれってちょっと恥ずかしいわよ……と思ってしまうのは、私がアンチ東だからでしょうか。人間心理の真理からでしょうか……。
 何にしてもこの方は、サイト上でよく見かける「こちらをクリック」の「こちら」をクリックすると内部情報として記載されているURLに飛ぶ、という原理を分かっていないようですね。世の中に「こちら」というURLがあると思っているのでしょうか。
 このレベルで事態を説明するのはHTMLの概念と基本タグから教えることに等しく、大概面倒になってしまった私は無理矢理問題解決に踏み出すことにしました。ちなみに、このミスの第一発見者である貴公子は、常識人として模範的な回答を下さいました。
貴公子 「え? いつもみたいに『さっきのメールに間違いがありました』って訂正メールを送ればいいんじゃないの?」
 いいと思いますよ、私は。しかし、良いと思わない方もいます。東さんです。「では、訂正メールを送りましょうか」と言った私に激しい「待った!」をかける東さん……。
東 「うーん、どうしよう。ちょっと待ってね。どうしたらいいかなあ!」う〜ん、どうしよう。
 たまたま部長が近くにいたものだから、「不測の事態に対応する私」を演じちゃって大変でした。ロダンの考える人のポーズまで取るし。余りに大袈裟な反応について行けず、もう一度こちらから解決策を提示してみます。
鷹瀬 「対応オプションは2つあります。1つは修正した完全版のメルマガを『間違いがあったので再度送信しています』と一言添えて再送するか、もう1つは修正部分のみを抜き出して『ここが間違っていました』という修正報告を送るか。どちらにしましょうか?」
東 「そんなこと分かってるから! うーん、どうしよう……3分時間を下さい」
 ……え? 3「分」? 3「秒」じゃなくて?? こんな小さな決断に3分もかかるの?
 もうこうなってしまうと「ミスしてすみませんでした」という気持ちより、「馬鹿かアンタは」というシラけた気持ちが強くなり、関わるのも面倒になってしまったので、結論が出るまで放置しておくことにしました。どうせ私が何を言っても主導権を握られるようで嫌なのでしょう。そっとしておこうっと。
 背を向けて訂正用のメルマガの作成に取り掛かっていると、今度は注目されていないことに不満を感じたのか、早速絡んでくる東さん。
東 「そうだ! その間違っているURLに正しいファイルを置けばいいんじゃない?」
鷹瀬 「いえ、間違っているURLは既存の別ファイル名なので、それは出来ません」
東 「うーん……困りましたねぇ……」
 いや、だから。オプションは2つって最初に言ってあるでしょ。そこから選んでよ。
東 「分かりました! じゃあ修正した完全版を一言添えて送りましょう」
 彼女の宣言通り、カップ麺が出来上がる程度の時間を経て結論が出た模様です。長ぇ長ぇ。
 直す段になればなったで首を突っ込んでくる東さん。私が「一部のリンク情報に間違いがあったので、訂正版を再送しております」と書こうとしたら、物凄い勢いで突っ込みを入れてきました。
東 「『〜ので』って言う言い方は止めて! 言い訳っぽくなるから。正式な謝罪文で『〜ので』っていうのは普通使っちゃ駄目なの
 はぁ? 何それ? 初耳。原因結果の接続詞「〜ので」って、フォーマルな文章には使用禁止なんですか?? しかも、メルマガの訂正って正式な謝罪文を必要とするようなコトなんですか……? もうWパンチで疑問形ですよ。
 疲れきった鷹瀬サン、ワケ分かンね、とばかりに小さく溜息を吐き、「先程お送りしたメルマガのリンク情報に一部エラーがございました。修正版を再度送信しております。」と東さんに確認を取りながら、「〜ので」を使用しない「正式な謝罪文」を添えて送信しましたとさ。ちゃんちゃん。

 ――おっとどっこい! ちゃんちゃん、で終わりませんでした。東さんが散々無駄に騒ぐものだから、どんな凄いミスが?!と部長が寄って来てしまい……。
部長 「何があったの? どうしてこういうことが起こったの?」
 コピーも取れない人に説明して解るのか?と思いつつ「リンク情報が……」と説明したら、説明半ばで
部長 「つまりあなたのミスなんでしょ? 気を付けて下さいね」
と締め括られてしまいました。言われなくてもアナタ以上に気を付けてますって。しかも、どういうことが起こったのか、に対する理解は5%くらいだったと思われます。ってかどーせ解らないんだから、最初からこの言葉で責めておけば良いものを……小賢しく説明なんぞ求めおって――と、平安貴族調にまろやかな逆ギレをしていました。最低線煮詰まらずに済むのは、すべてを見ていた鶴田さんが私以上に東&部長に呆れて下さっていたからです。「ひとりじゃないって〜素敵なことね〜♪」って感じ。

 ちなみに、責任問題という点において言わせて戴くならば、勿論メルマガ作成時に制作担当者である私が念入りにチェックするのは当然のことですが、最終確認は上司がするものでしょう。こういうミスがないことを確認するのは上司Mさんの仕事な訳で、その上司Mさんは、と言うと、この日は定時で帰ってしまっていました。私を責めている場合じゃないと思いますケド。


【おまけ】
 この針小棒大事件簿の顛末を部長秘書にすると、「正式な謝罪文で『〜ので』は駄目? は! 笑わせてくれるじゃない」と冷笑して、先日東さんが部長名義で書いた、こんな公式の手紙を見せてくれました。

 ****様
 おめでとうございます!!!

 大変ぎりぎりでご連絡が遅くなりました!

 たった今、****様は
 ****を
 ご受賞されたとの連絡が入りました!

 授与式詳細はどうぞ次ページをご覧下さい。
 営業部一同手を取り合って喜んでおります。
 誠に誠におめでとうございました。


 営業部本部長 
 部長G 
■突っ込みドコロ一覧■

(1)「大変ぎりぎりでご連絡が遅くなりました!」
 「大変」というフォーマルと「ぎりぎり」というインフォーマルを組み合わせて、この人は一体どういうスタンスでこの手紙を書きたかったのでしょうか。それにこの一文は何度読んでもヘンです。文章的にも字面も内容も、絶対ヘン。平たく言えば頭悪そう。

(2)「ご受賞された」
 ナニ、「ご受賞」って。「受賞する」の丁寧語ですか? 何でも「御」をつければいいってモンじゃないでしょう。動詞を丁寧にするために接頭語として「御」をつけるなんて荒業、私知りませんでしたよ。動詞前に「御」をつけるなら自分の動作に対する謙譲の意味が通常なんじゃ……。

(3)「営業部一同手を取り合って喜んでおります。」
 思わず染之介&染太郎の口調を思い出してしまいます。お祝いの気持ちを表現したいその意気込みは伝わってきますが、「手を取り合って喜んでおります」なんてのは相手を馬鹿にしているとしか思えないのですが、そうでない人もいるようですね。

(4)「誠に誠におめでとうございました。」
 「誠に」なんて言葉は繰り返せば丁寧になる、ってモンじゃありませんから。

(5)フォントサイズ
 相手は何歳の老人ですか。公式の手紙をこんな大きな文字で書くなんて……チラシじゃないんだから。センス皆無っすね。

(6)全体的に
 句点代わりに「!」をつけるのは止めましょう。しかも「!」の3連続はスーパーと少年漫画の世界でしか通用しません。


 たった9行程度の短い文章に6つの突っ込み! 私はこんなに頭の悪い文章を書く方にとうとうと「〜ので」の使用法を講釈されたようです。落ち込みました。また、私のミス(リンクミス)は明確に分かり易いものでしたが、東さん……アナタのミスはその文章力自体、ということになりそうですよ。こんな手紙にOK出した部長も太っ腹だわな。アナタの名前でこの手紙出されちゃってるのよ? いいの?!って感じ。
 ま、A社では彼らが常識であり、私が非常識なんでしょーね。


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2004年6月22日(火)/上司の台詞  晴/残業 0:40
 夏ですか?
 忙しくなってきました。でもその忙しさの8割の理由は「非効率」から来るものです。

 いやぁここにいると余りにも東さんが異常なので東さん嫌いになって上司Mさん贔屓になるけれど、冷静になると上司Mさんも大概だな、と。鶴田さんが担当してる企画があるのですが、複数名の参加者の都合が合わなかったため日程調整に苦心し、ようやく社外から参加するメンバー全員がOKな日程を決定したら、上司Mさん、「金曜日は私が早く帰りたいから駄目」ですと……。どうなんですかね? これは……。
 いや、基本的に定時帰りする社員は好きですが、上司だけが定時帰りして部下が残業必須ってのは非常に納得行きません。


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2004年6月23日(水)/夏真っ盛り  晴/残業 0:55
 茹だるような暑さ……という言葉を体感している真夏日。まだ6月だと言うのに、地球温暖化の現実を見ている気がします。今からこんなに暑くて、夏はどこまで盛り上がるのでしょう……。


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2004年6月24日(木)/小休憩  晴/残業 0:35
 暑いわ、夏だわ、って以外、特に何もなく。


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2004年6月25日(金)/「社員旅行」の実態  雨/残業 0:55
 アイルランドでの友達(確か現在23歳)が今年新卒で就職し、早速「サラリーマンの壁」にぶち当たっています。私と気が合っている子です。アイルランドでののんびりした生活が性に合っていた子です。さぞかし大変だろうなぁ……と新卒当時の己を思い出し心配していると、最初のうちは結構順調にやっているようで、「取り越し苦労だったのか。良かったね」などと言っていました。
 しかしそんな彼女が少々憂鬱になり始めたのが5月に入ってから。丁度1ヶ月ほど前のメールで既に兆しが見え隠れ……。

でもやなのはうちの会社がトラディッショナルな中小企業だということ。
今度社員旅行があって、旅館に行くのよ〜
新入社員と中途の人は余興をするのよ〜〜、あはは、あ〜面白い(自棄)
しかもその社員旅行代はしっかり私たちが払うのよねぇ。。。
やってらんねぇぇ!!!
ちなみに中途の人事部長代行(推定50歳前)はモーニング娘を振りつきでやるらしい。
あ〜涙なしでは見られないと思うわ。

派遣っていいかも。
と、××から話を聞いて思った。
人間関係にすり減らす神経は少ないに限ります。
同期は仲がよく、ちょくちょくご飯食べに行ったりするんだけど、
それなりに楽しいけど、それ以上に気を使っているので結構辛くなる。
今まで気の合う人としか付き合わないようにしてたから、みんなともれなく笑顔で話すのの辛いこと辛いこと。


 まるで私のようなことを言っているので、こらやっぱり辛いだろうな、と思いつつ、しかし私は未だ経験せずに済んでいる、そして恐らくこの先一生経験することの無い「社員旅行」の実態を知りたく思い、こんな返事を書いていました。

凄いねぇ……今時……。一応外資系なんでしょ?
やってることはコテコテの日本企業みたいだけど。
「今度」っていつよ? 是非レポートしてくれ。


 彼女はセンスのある文章を書く人なので、似た視線から見た「社員旅行」を是非報告して欲しかったのです。
 しかしその後彼女から返事が来ず、どうしたのかなぁ……とずっと引っ掛かっていたのですが、本日久し振りに返信があり、この間何があったのか、そして肝心の社員旅行はどうなったのかが明らかになりました。
 どこを省略することも出来ない完璧なレポートだったので、全文をご紹介しましょう。今日、恐らく多くは無いかもしれませんが、少なくもない「社員旅行の実態」がここにあるのではないかと思うのでした。知らない人(未経験者)は「ひぇぇ?! マジで?」と思い、知っている人(経験者)は「何を今更……」と思うであろう、これがトラディショナルな日本中小企業の社員旅行DEATH!

とーこ。

久しぶりー。メールできなくてごめんよ。最近ほんっとに忙しくってさぁ。。。

最近の私をkept me busyだった最たるものが、例の(笑)社員旅行。先週の土日でした。
社員旅行と言えば宴会、宴会と言えば余興、余興と言えば新入社員!!
ということで、余興をしなければいけなかった私達(新入社員7人)。
なかなか企画がまとまらず、ようやく決まったのは旅行1週間前。その週は毎日練習だったよ。
私を初めとする内勤が仕事を終えるのは大体6時15分から7時前、営業が仕事を終えるのは8時過ぎることがほとんど。
営業をぼーっと待ち、それから練習。
曲はMAXのTORA TORA TORA。。。
仕事で疲れたみんなはどことなく刺々しく、曲はひたすらあほらしく。
聞こえてくるのはみんなのため息ばかり。

疲れきって脱力した体を引きずって家路に着くのが9時半、10時くらい。家に着くのは11時近く。
ふらふらしながらご飯を食べたり、食べなかったりで、風呂も入らずベッドに倒れこむ。。。
深夜までバリバリ働くのに比べれば楽なんだけど、まだやっぱりこっちの生活にも慣れてないししんどかった。

そしてやってきた社員旅行、そして宴会。札幌から福岡営業所まで勢ぞろいです。総勢100名以上。
××温泉に行ったんだけど、××以外の営業所の人は飛行機や新幹線で来るのよ。たった1泊のために。。。
1ヶ月2000円ずつ積み立てさせられるんだけど、飛行機とか使ってたんじゃ絶対足出るやん。
そのお金は会社から出てると思うんだけど、そんな価値はあるのか?
積み立て分と会社が足りない分を補充してる分を私たちに還元してくれたほうが余程ありがたい。。。
なんて思ってたんだけど、その思いは旅行に行って、一転!
・・・するはずもなく、漠然とした思いを、強い希望に変えて帰ってきました(^^;

とりあえずこの旅行の中で唯一良かったことはホテルだった。すごく綺麗な日本旅館で、食事もおいしかったよ。
と言ってもおいしかったのは朝食バイキング。宴会の食事はほとんど食べられなかったのよぉ。。。

宴会はすごかった。
舞台から一番遠い上座に役員が7人くらい横並び。そして一般社員が縦に6列くらいで並ぶ。
席はくじ引きで、私は舞台から2番目の席だったので、役員の顔はなんとか識別できる程度。
あり得ないくらい広い大広間でしたわ。
不思議なことになぜか男性は浴衣着用を義務付けられ、温泉旅館の雰囲気満載で始まった宴会。
社長の話だの、勤続10年表彰(勤続10年はうちの会社ではなかなかのもの、だって平均勤続年数5年いかないもん)等が続き、やってきました余興の時間。
私たちはトップバッター。
順番を決めたのは総務の同期なんだけど、1人あみだくじで決めたそうな。
をいをい、いくらでも操作できたんじゃないか、融通利かせてくれよ。。。君、出世しないよ。。。
用意のため、おいしそうな料理が配膳されだした自分の席から断腸の思いで離れ、舞台袖で着替えた。

衣装は男の子に借りたスーツ+ハゲ面で酔っ払いサラリーマンを表現しました(泣)
男の子はワンピースにカツラの女の子ルック。

それで歌はMAXのTORA TORA TORA。。。

・・・感想は、思ってたより恥ずかしくなくて、ちょっと楽しかった(笑)
でも馬鹿らしかった。

余興が終わってもご飯が食べれるわけではなく、役員たちにお酌しに行く。
役員席の前には列ができていて、順番待ちしなければならない。
そうこうしてるうちに宴会はお開き。
ほとんどご飯を食べていなかったことに気づき、配膳のおばちゃんたちが片付ける中、冷えた食事を流し込む。。。

宴会が終わったからと言って、解放されたわけではない。。。
二次会にはカラオケルームが用意されていたのです。
そんなの無視しようと思っていた私だったのですが、同期の男の子が副社長に「同期全員連れて来い」との命令を受けたそうな。
さすがにそれを無視できず、はせ参じたわけであります。

アダルティーな歌で異常な盛り上がりを見せるカラオケルームだったのだけど、その隣に薄暗い小さめのカラオケルームが。。。
副社長に二の腕をつかまれ、「あっちの部屋に行け」とのお達し。
へいへい、私はサラリーマンでございます、あなたの命令には逆らえませんよぉ、とその部屋に入ると!
そこにいるのはジジイ2名(社長と会社顧問の社長の友達。ちなみに副社長は社長の息子)とその取り巻き達。
これが気持ち悪いのなんのって。。。
社長が「故郷」、「包丁一本♪」を歌う。
取り巻きはほんとに歯の浮くような言葉で褒め称える。
顧問はアカペラで「オーソーレミヨ」他3曲ほどを歌う。
見開いた目からは眼球が飛び出しそうな勢い、マイクを持つ手が小刻みに震えている。

なんで爺さんは歌の伸ばすところをやたら震わせるかは永遠のなぞだわ。
そして自分がいかにオペラ歌手になりたかったか、いかに才能があるのか、親戚のオペラ歌手のことなどを語りはじめて止まらない。
大げさにうなずいて聞く取り巻き達。
爺さんの歌に噴出さないようにするのだけでも一苦労だったよ。。。
とりあえず1曲歌えと言われたので、「桃色吐息」を歌った。
なぜか隣にいた名古屋営業所所長が「ハモりたい。」と言い出し一緒に歌ってくる。
でもハモれていない。
泣きそうな気持ちで歌いきり、「緊張したのでトイレに行ってきます」と言ってそのままそこを脱出した。

その後外のラウンジで、先輩男性社員たちと3、4時間に渡って語った。
そこがお開きになった後、同期の子達と話していると、営業の先輩社員2人がやってきた。
1人は異常に酔っている様子でふらふらした足取りでこっちに寄って来ると、同期の女の子の1人に「抱きついていいか?」とのたまう。
そこはもう1人の営業の人Kさんが必死に止め、恐怖で引き攣った私達を残し去っていった。
Kさんはなぜかその後そこに居座り、自分の転職前の人生について話し始めた。

Kさんは大卒で進路が決まっていたにもかかわらず、ある日食べたラーメン屋の味に感動し、ラーメン屋になった。
1日17時間とか働いていたけど、平気だった。
だってラーメン屋の仕事がすきだったから。
同棲していた彼女がいて、仕事もプライベートもそれなりに充実していたのだが、なんと彼女が浮気をしていることが発覚。
しかも相手はラーメン屋の店長で、Kさんが師匠と仰ぐ人だった。
師匠は結婚してるので、不倫。。。
それで2人は別れ、彼女は飼っていたミニチュアダックスフンドを置いて出て行った。
彼はしばらくその犬と2人(?)で暮らしていたが、ラーメン屋をやめ、実家に帰ることにした。
犬は連れて行けないので、なるべく遠くの人を探し、もらってもらった。
そして父親のコネでうちの会社に入り、今に至る。
ともかく人生なるようにしかならないんだから、悩むより今を頑張りたい。

というような話を1時間以上に渡って聞きました。。。
ちょっと感激したんだけど、他の同期の子はこの話を何度も聞いたことがあるとかで、ちょっと感動も半減。
結局は彼はそういうのを話したがりな人みたいです。

その後彼はその場にいた私達全員1人ひとりに「悩みはあるか?」と聞いてきました。
指名された人はともかく悩みを答え、それに対して彼が回答していくというカウンセリングタイムに突入。
全員にカウンセリングし終えると彼は満足したのか帰って行きました。

同期の男の子達は部屋に東京の人たちが溢れていて寝れず、ロビーのソファーで寝ることに。
私達が部屋(××(私達)3人+東京4人)に戻ってみると鍵が入っていて入れず、フロントに戻り鍵を開けてもらい就寝となりました。
私は次の日早起きして××を散歩をしたんだけど、それが一番リラックスしてた時間だったかも。

次の日は×××に行き、帰りました。
家に帰ったとき、嬉しさで涙が出そうだったよ。。。

と、まぁ長くなったけど、こんな感じの社員旅行だったよ。
外資ではこういうのないだろうなぁ。。。
うちの場合、ほとんど社長の趣味だからね。
こんな社員旅行、福利厚生でも何でもないと思うのは私だけだろうか?

あぁ、ほんと人生ってやってられないことが多いっす。
人間関係って、人間関係って、98%は辛いことだらけだね。
早くこの会社から脱出できるようにとりあえず金貯めますわ。。。


 …………そ……壮絶。私自身も私の友達もこういう目に遭ったことがないので、ドラマとかコントとかで大袈裟に語られていると思っていたのは現実にありうることなのだと、これを読んで初めて知りました……。こんなに詳細報告してくれて……彼女には何とお礼を言っていいのやら(涙) 溢れる臨場感っ! あたかも自分が参加してしまったかのごとし!(泣笑) しかし実際にこの場にいたらそれはそれは物凄い精神的ダメージなのでしょう……。
 MAXのTORA TORA TORA? スーツ+ハゲ面で酔っ払いサラリーマン?? 男の子はワンピースにカツラの女の子ルック??? ……凄絶すぎます……。この余興のために毎日夜遅くまで練習してたってのも凄い。ありえない。「抱きついていいか?」とのたまう先輩……ありえない。どれもこれも凝縮された「悪い見本」みたいな一連の出来事で……ボロボロになっている彼女にはなんと声をかけてよいのやら……。

 あまりに完璧なレポートだったので、こういう世界に無縁の友人たちに転送してあげた(←押し付けがましいこの姿勢)のですが、逆に「トーコならどうする?」と聞かれました。答えは簡単。「そもそも参加しない」――これに尽きます。強制でないなら断るし、強制ならどんなに白々しい嘘でも当日腹痛になります。
 考えてみれば新卒で入社したN社の営業新人研修の最終日、宴会がありましたが、私はそっとその場を離れ、部屋に戻って寝てましたっけね。独りで部屋に戻ったのは恐らく100人中私だけだったと思います。出席して馴染めぬ辛い空気に耐えるのと、参加せずに孤立することに耐えるのと、どっちが楽かという問題です。私はハブには比較的慣れっ子なので(ってか、N社で慣れた)、速攻で独り脱出を謀ってしまうため、こういう空気に耐えた経験が皆無です。ってことで、免疫が0。本当にこういう場に出席しなくてはならない状況に陥ったら、胃に穴でも開くんじゃないでしょーか……。
 ま、段々世の中が見えてきた今、こんな会社は絶対に選びません。新卒にありがちなミステイク(だといいが)、負けるな××!


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2004年6月28日(月)/小休憩  曇/残業 0:10
 手術前の定期検診。毎度新鮮に思うことですが、婦人科ってのほあデリカシーがないな、と……。詳細は【卵巣嚢腫体験記】第15章にて。


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2004年6月の勤務表
 出勤日数 22日(うち休出 0日)/勤務時間 172:45  欠勤日数 0  有給休暇 0
 月残業時間 8:50  日平均残業時間 0:25  今月最高残業時間 2:30/17(木)
 【一言】 余り残業しない=喜ばしい=月給少ない=悲しい、というパラドキシカルな月でした。


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