2000年08月の就職日記&コラム
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今月を終えると、このWebサイトも1周年を迎えます。当初からの目標通り、1年目に突入した暁には就職日記よりも日常エッセイやコラムに力を入れて行きたいと思います。夏休みも入り丁度良い機会なので、徐々に日記以外の文章量を増やして行く予定です。仕事も精力的に探そうと思います。
光陰矢の如し、か……。早いものですねぇ。「10代の時間の流れより、20代の時間の流れの方がずっと速いんだよ。そして30代は……40代は……」という言葉をよく耳にしますが、今、まさにこの言葉の重みを噛み締めています。
ぼんやり時を過ごしている若者よ……頑張りましょう。焦らすつもりはありませんが、本当にあっちゅー間なのです。いや、マジで。
軽くジャブを決めた(のか?)ところで、本題です。
来月でこのサイトも1周年を迎えます。細々と続くだろうとは思っていましたが、こんなにきちんと続くとは思ってもみませんでした。
頻繁に時ズレは起こしているものの、その時ズレも週末調整で清算できる程度ですし、「会社に行った日は日記を書く」という当初からの目標を忠実に守っている自分にかなり驚いています。これも一重に読んで下さる方がいるからなのだと、しみじみ実感しました。
やはり何か書いてそれを公表する以上、自己満足であると承知していても、最終的には「読んでもらってナンボ」であって、「誰も読んでくれなくてもアタシャやるよ」というテンションを保つことは困難でしょう。私のような根性なしに掛かれば、「困難」どころか「不可能」です。(←……はぁ……相変わらず、こんなトコだけ自信満々……)
わざわざ読みに来て下さっている方、本当にありがとうございます。
さて、実は当初から密かに「3万アクセスを超えたら、日記よりもエッセイを充実させて行こう」と考えていました。3万アクセスには1年以上掛かるだろうし、その頃には就職日記の中で自分の考えを言い尽くしているだろうし、会社生活もマンネリ化して書くこともなくなっているだろう……と踏んでいたからです。
結果、3万アクセスは予定より随分早くに訪れてしまった上に、書く事はまだまだ山のようにあり、何よりも「ひとつの題目に拘って毎日書く」という目標は最低でも1年続けなければ意味がないように思ったので、この就職日記は(退職しない限り)2000年の夏までは毎日書こうと決めていました。この目標はどうやら達成できそうです。
9月以降は目標を新たに、特に書きたいことがあった時には就職日記を、それ以外は日常エッセイの更新に力を入れて行きたいと思います。ま、しかし、日々の中から書くことは涌き出てくるので、日記形式も根強く残るでしょうけど……。ただ日常エッセイの方を充実させたいなーと思っただけです。
このサイトは【脱サラ宣言!】という題目通り、意見発信の場であると同時に、私が物理的に脱サラするために作ったものでもあるので、「目的ではなく、あくまで過程」という位置付けであることを念頭に置かないといけません。
今月でいよいよ27歳……このままボンヤリしているとあっちゅー間に30歳になってしまいそうなので、敢えて自分にプレッシャーを掛けてみようかと思います。
──と、言うことで、少々恥ずかしいのですが、トップページに仕事募集のコメントなんかを付け加えてみました。正直、コレが何かに結び付くとも思えませんが、何事も小さな一歩から……。小心者の私のことだから、自分のサイトのトップページを見る度に動揺するんだろうなぁ……。ま、そのくらいしてもいいかもね。うふふふふふぅ……。(←微妙な溜め息らしい)
【追記】
本日から3日間お休みを取りました。夏休み第1弾です。5連休か……連休は長ければ長いほど明けた時が辛いんだよね。そういや最初のN社を辞めたのも、夏休み明けだったな……。懐かしい思い出だわ。
【追記2】
最初の「軽くジャブを〜」という文章ですが、「軽くジョブを〜」という具合にタイムリーなミステイクをしていたみたいです。「ャ」と「ョ」でエライ違いですね……。Hさんから「逆に職業病というジャブをタカセさんがくらっているみたいです。」というナイスな突っ込みを頂きました。素早い訂正ありがとうございます。
アタシャね、英語、嫌いなんですよ。そりゃもう腹の底……いや、骨髄液から。(6月22日参照/【日常エッセイ】No.18「花園大学」参照)
幻のような5日間の夏休み……明けたら明けたでいきなり事件です。この動揺は上手く伝えられそうにありません……。タイトルから推測を……と言いたいトコロですが、タイトルが事実そのままズバリです。
現在私が関わっているプロジェクトRですが、締め切りが過ぎ、そろそろ完全に終わるな……という気配が立ち込め始めていました。だからこそ、夏休みが取れたんですね。果物は腐りかけが美味しいというのと同様に、プロジェクトは1度納期を終え、何となくずるずると続いている終焉間際が一番お買い得……もとい、暇なのです。
私はこのプロジェクトR1本に関わっているのみですが、私以外のZ社のメンバーたち(I田さん、N田パパさん、そして第3の男……T宮さん)は皆、他にもプロジェクトを並行して数本抱えているので、私のように思い切りよく休みを取れる訳ではありません。
ここで、いきなり人物紹介です。I田さんは私に直接指示を出す上司として、N田パパさんはZ社で隣席ということで、それぞれが既に何度か話題に上ったこともありますが、今日の主役は初登場=第3の男……T宮さん(男性30代前半?)です。
人並程度に勘の良い方なら、T宮さんに関しては今日が最初で最後の登場になるであろうことは想像に難くないでしょう……。──そう、このT宮さんが、先週末に失踪したのです……。
私はここ1ヶ月ずっとR社に常駐しており、しかも先週は夏休みだったので、休みが明けたら同じプロジェクトのメンバーがいなくなっていた、というのはかなりインパクトのある事件でした……。しかも失踪なんて……退職よりも強烈です……。
同じプロジェクトのメンバーとは言え、I田さんやN田パパさんと違って、開発の関係上T宮さんとは余り縁がなかったのですが、それでもR社で何度かは顔を合わせていたチームメンバーです。それが、今日久し振りにZ社に戻って、仕事上で確認したいことがあったので、T宮さんがZ社内にいるかどうか聞いたら……。(T宮さんは3社を行き来しているので、Z社にいないことが多いのです)
鷹瀬 「T宮さんって今、社内にいます?」
社員 「いないよ」
鷹瀬 「今日ってZ社に戻られますか?」
社員 「今日と言わず、いつ戻るか分からないねぇ……」
鷹瀬 「は?」
社員 「T宮さん……無期限の夏休みに入っちゃったから。そうか、鷹瀬さんは先週はずっといなかったんだもんね……。T宮さんね……失踪しちゃったらしいよ……」
鷹瀬 「……は?」
社員 「何の予告もなく、仕事は全部そのままの状態で、失踪」
鷹瀬 「…………は?」
社員 「先週末にミーティングがあってね。社長から、『T宮さんは無期限の休職期間に入るから』って報告があったんだよね」
鷹瀬 「………………はぁ?!」
本当に誰にも相談も何もしていなかったようで、皆も相当驚いたようですが……。まぁ、驚くよな。普通の神経してたら……。
このT宮さんってねぇ……Z社の中でもYさんと1、2を争う猛烈社員でねぇ……。月の勤務時間が500時間を超えることもあるような人で……。土日祝日関係なく会社にいるので、私などは密かに「会社に住んでるんちゃうか?」と疑っていたほどなのですが……。
……………………要するにさー……臨界点超えちゃったんじゃないのかなー……なーんて……。
こんなことがあったばかりだというのに……。今日夏休みの話題になって、Z社の比較的のんびりしている開発系の女子社員に「いつ取る予定なの?」って聞いたら、答えがコレ。
「あ、うん……。夏休みね……。一応5日まで取って良いらしいんだけど、『夏休みを取るんだったら、仕事は前倒しにするように』って言われちゃってさ……。つまり、『1ヶ月の仕事を3週間で終えたら、1週間休んでいいよ』だって」
夏休みって権利かと思ってたんだけど、それじゃまるで義務じゃん……。社員1人が失踪までしてるってのに……壊れるまで使ってポイ捨てするんじゃなくて、細く長く使ってやれよっ!
昨日の今日で、凄いですね。そういうシーズンなのでしょうか……。今度は失踪じゃありません。が、事実内容は同等でしょう。
本社T社の一番の古株(勤続4年弱、女性22歳)が、昨日辞めました。報告があったのは今日です。早速T社らしい展開になってきましたね。
さて、毎度事務報告がある度に、その報告メールをもって馬鹿さ加減を披露してくれるT社ですが、今回も期待通り、いや、期待以上に気持ち良いほどの馬鹿っぷり大回転をかましてくれました。以下が本日届いたメールです。誤字脱字もそのままに、1語1句漏らさず、全文をご紹介いたします。
----- Original Message -----
From: Y口取締役
To: 社員全員
Sent: Tuesday, August 08, 2000 2:05 PM
Subject: 送別会のお知らせ。
×××××さんが、8月7日付で退職しましたので。
送別会を開催いたします。
日時 8月10日 19時頃から
場所 A駅B口の居酒屋 C
会費 食事代 2,500円・・・・・会社負担
飲物代 1,500円・・・・・個人負担
幹事 M平 ×子
参加希望者は、8月9日の夜までに、M平さんにメールで連絡をして下さい。
メールアドレス ******@****.co.jp
携帯メール ******@****.ne.jp
もう件名からして凄いと思いますよ。だって、「退職のお知らせ」ではなく、「送別会のお知らせ」ですもん。社員が辞めたことは事後報告で、送別会も社員が辞めてから! 新しい形ですね。斬新過ぎてついて行けません。ちなみに、ついて行く気もありません。
ま、22歳ならやり直しも充分に効くでしょう。他人のことをどうこう言えるほど余裕のある人生を送っている訳ではありませんが、××さんに幸あれ!
Z社の事務・総務を一手に引き受けるT橋さん、23歳で自らを下の名前で呼んでしまう、いわゆる「今時の若いコ」と言えなくもない面を多々持ち合わせているが、彼女のその単純明快さが心地よい。
本日の昼、花火大会に行ったという話から、個人的に非常にウケた彼女の台詞を紹介する。
T橋 「先週、神宮の花火大会に行ったんですよ。あそこ、一番良い席とかは打ち上げ場所から近過ぎて、マジ、火の粉とか降りかかってきて危ないですよー。なんか、丁度試し打ちかなんかしてる時に『立ち入り禁止区域』歩いてて、そしたらもー、ムチャムチャ火の粉が降ってきて、熱いしヤバイし、超恐かったですよ〜。やっぱ戦争はいけないなって思いましたね」
3段論法も顔負けの物凄い結び文句……。「やっぱおにぎりはシャケだよね」というのと通じるモノがある、強引で健全な思考回路……。私は彼女のこういうトコロが好きだ。
いや、でも、真面目な話、案外「平和」というのはこういう単純明快な人間が築き上げて行くものなのかもしれない……。
久し振りに会った友人が、新しい道に踏み出すべく動き始めている。堅実に着々と行動している姿は、見上げる思いがするほどだ。つい自分の現状と比べて、溜め息を吐きたくなる。
私は社交家でもなければ、他人と広く浅く付き合うタイプでもないので、友人の数も恐らく自慢になるほど少ない。しかし少ない分、思い入れは世の中平均よりもずっと強いだろう。よって、友人から与えられる影響は多大だ。
その友人が志高く頑張っている姿というのは、かなり強い衝撃を私に与えるのである。
たまたまではあるが、一部の友人たちがチラホラと動き出している。そういったこととは別に、「28歳になる前に……」という言葉を、ここ最近立て続けに聞いた。きっとこれらは無関係ではないのだろう。
28歳というのは大きく人生を分ける時の端境期にあたる、というイメージが強いようだ。同級の友人は今年で27歳になる。動き出す最後のチャンスという気持ちも、高まっているのかもしれない。
今月末から1年間、友人がオランダに留学をする。親しい友人なだけに、ちょくちょく会えなくなるのは寂しいが、やはり活動する人が身近にいるというのは触発されて良い。
しかもまたこの友人が、何かとてつもなくデカイ成功を治めそうな雰囲気を持っている人なので、純粋にサクセスストーリーに憧れる気持ちも相俟って、妙に気分が昂揚する。昂揚と言っても「わーい」などという単純一色なものではない。友人の活躍は、その友人が親しければ親しいほど、嬉しいのと焦るのと半々の気持ちを刺激するのである。
よく友人から、「考え過ぎなんじゃない?」と言われる。自分でも「まったくだ」と思う。が、この辺りの意識は上手くコントロールできない。「考えないようにする」ことは、どうやら性格上、無理らしい。
別に私は自分のこの「考えすぎ」な面は(どうかとは思うが)嫌いではない。嫌いだし、苛付くのは「行動力のなさ」なのだ。威張れることではないのに、思い余って威張り散らしてしまうほど、私には行動力というものがない。いや、変なトコロでは平均以上にあるらしいが、私が求める行動力は、自分に備わっていないと痛烈に思う。
話は少々逸れるが、今、何の根拠も実績もないのに、自信だけが過剰にある「自信満々クン」が多いと聞く。彼らのキーワードは「俺(私)はやれば出来る」ということらしい。多分、親にそう暗示をかけられて育てられたのだろう。
──正直に言えば、私の感想は「ちゃんちゃらオカシイ」の一言に限る。私にも確かにそう思い込んでいた幸せな時期があったが、それは中学で卒業した考えだ。
何かコトを成し遂げる人とそうでない人の決定的な違いは、やれるかやれないか、に尽きる。「やれば出来る」のは最初の基本条件をクリアした後に付加される最低条件のひとつでしかない。行動を起こせる人間とそうでない人間の間には、暗くて深い溝があるのである。
ただ、この暗くて深い溝も、タイミングという運命的な味方を得て、何かの拍子で意図せずに越えてしまうこともある。しかしこのタイミングを、溝を越えるほどのエネルギーに変換するには、やはり土台が整備されていないとダメだ。
どう考えても、最初から結論は見えている。
「いいから、やれよ」
馴染みになった自分突っ込みに、ちょっとぐったりする今日この頃であった。
前回、前々回の日記を見ても分かるように、ただいま私は鬱絶好調状態にあると言えます。元々こういった鬱状態はそう長くは続かないと承知しているんですが、それでも今回の気持ち回復に一役買っているのは、先週の木曜日に会った友人から薦められた本でしょう。
「坊っちゃん」の時もそうだったけど(99年11月18日参照)、良い友人を持つと、良い本にも巡り合えるという相乗効果が働きますね。一番大切なのは結局「人」だな……というのが最近しみじみ思うことですが、まぁそれは置いておいて。
友人から、「私の一生大事にする本だな」という熱烈な推薦文句と共に教えられたのが、この本です。
「アルケミスト〜夢を旅した少年」(パウロ・コエーリョ著/角川文庫)
「羊飼いの少年は、錬金術師(アルケミスト)の導きと旅のさまざまな出会いと別れの中で、人生の知恵を学んで行く。欧米をはじめ世界中でベストセラーとなった夢と勇気の物語。」だそうです。角川文庫の夏の名作100選に選ばれているところを見ると、メジャーな作品と言ってもいいのかもしれないなぁ。
この「アルケミスト」……今日の夜からまだほんの少ししか読んでいないにも関わらず、これがまたどこを読んでも刺さる刺さる……。と、言うことで、まだたったの30頁しか読んでいない中で、既に心に刺さったまま抜けない言葉がいくつかあるので、その内2つを紹介しましょう。
「まだ若い頃は、すべてがはっきりしていて、すべてが可能だ。夢を見ることも、自分の人生に起こってほしいすべてのことに憧れることも、恐れもない。ところが、時がたつうちに、不思議な力が、自分の運命を実現することは不可能だと、彼らに思い込ませ始めるのだ」
「結局、人は自分の運命より、他人が羊飼いやパン屋をどう思うかという方が、もっと大切になってしまうのだ」
……今のこの現代にこのような本が流行るということは、それだけ多くの人が、今私が抱いている悩みと同じような悩みを抱いている、ということなんだろうな……。
とにかく、刺さった。ジャストミートだ……。良い本紹介してくれてありがとう……。
昨日辺りから「なんか電車が空いている……」と思ったら、今はお盆休み、つまり夏休みなのね。
私の夏休み第1弾はもう終わってしまったし、第2弾は9月上旬なので、社員が3分の1以下に減ったZ社に毎日出勤しています。Z社は夏休みが5日もあり(T社は3日)、「いいなー」と羨ましがっていたら、案の定落とし穴が……。
Z社社員 「ウチはその代わり、有給がないから」
……………………はいはい。安直に羨んでごめんよー。ま、夏休みごときを5日貰ったって、Z社での壮絶な日常は拭えないもんね。全然羨ましくなかったわ。
14日にちょっとだけ書いた「アルケミスト」、本日読み終わりました。無駄のない教えを読んだ……そんな気分です。
「私ってば、何やってるんだろう……」「このままでいいのかな」「やりたいことはあるけど、能力的に無理だし」など、鬱々とした気持ちを抱いている方にオススメの本。「この本を読んで劇的に人生を変えよう」と言っている訳ではありません。ただ、この本を読むことで、自分の中にある心の存在を思い出せるのでは……と思うのです。私の人生の書=夏目漱石の「坊っちゃん」が爽快に活力を与えてくれる本なら、この「アルケミスト」は癒し系の代表格と言えるでしょう。
全編に渡って刺さる言葉、染み入る言葉が詰まった本なのですが、その中でも胸がぎゅっとする言葉があります。主人公の少年に向かって、少年の心がこう言うのです。
心 「時々私は不満を言うけれど。私は人の心ですからね。人の心とはそうしたものです。人は、自分の一番大切な夢を追求するのが恐いのです。自分はそれに値しないと感じているか、自分はそれを達成できないと感じているからなのです」
心が語るんですよ? 「くぅ〜、堪らん!」って感じです。事実、私にこの本を紹介してくれた友人が、その魅力を語る際に用いた台詞が「時々私は不満を言うけれど……」でした。
少年と心が友達になりつつある中で、心はなおも語ります。
心 「地球上のすべての人にはその人の持っている宝物があります。私たち人の心は、こうした宝物については、滅多に語りません。人はもやは、宝物を探しに行きたがらないからです。私たちは子供たちにだけ、その宝物のことを話します。そのあと、私たちは、人生をそれ自身の方向へ、それ自身の宿命へと、進んでゆかせます。しかし不幸なことに、ごくわずかの人しか、彼らのために用意された道──彼らの運命と幸せへの道を進もうとしません。ほとんどの人は、世界を恐ろしい場所だと思っています。そして、そう思うことによって、世界は本当に恐ろしい場所に変わってしまうのです。ですから私たち人の心は、ますます小声で囁くようになります。私たちは決して沈黙することはありませんが、私たちの言葉が聞こえないように望み始めるのです。自分の心に従わないばかりに、人々が苦しむのを、私たちは見たくないからです」
少年 「なぜ、人の心は夢を追い続けろと言わないのですか?」
錬金術師 「それが心を最も苦しませることだからだ。そして心は苦しみたくないのだ」
自分に都合よく解釈するなら、「私がいつも考え過ぎと言えなくもないところで苦しみ、悩んでいるのは、私が私の心の言い分に耳を傾けているから」と考えても良いのでしょうか……。ま、これが身勝手な解釈だとしても、この言葉を得て心が軽くなったのも事実です。本って良いなぁ……と思うのは、こんな時ですね。これは音楽を聴いたり、映画を観たりしても得られる感覚ですが、やはり本は「言葉」そのものがズバリですから。
たかだか限られた数の字の羅列が、書き様や表現によって人を楽しませたり感動させたりと、とてつもなく強い力を持つということは、私にとって全神経を注いでも足りないほど興味深いことです。私はたまたま言葉に興味が向いているだけで、これはきっと音楽でも写真でも様々な分野で共通して言えることなのでしょう。
やっぱ好きなことがあるって良いわ。──頭の弱い結論ですが、まぁ、そういうことなんです。
ロシア原潜沈没事故……冷静になればなるほど影響力の大きな深刻過ぎる大事件だと思うのですが、所詮対岸の火事なのでしょうか……。いつものように会社に行って、残業して、「仕事嫌だー」とか言って……120人前後の人間が刻々と死の瞬間を迎えているであろう傍らで……この図は一体なんなんだ……と愕然とします。
話が飛躍しているように思われるかもしれませんが、情報が多すぎるということが人生を不健全にしていると感じることが多々あります。勿論、良いこともあるとは思いますが、本来であれば知る筈もなかったことを受け止めるには、受け手の受信能力は余りにも幼く貧弱ではないか。処理しきれないほど情報を浴びせ掛けられて、多くの人があっぷあっぷしている──そんなふうに思うのです。
情報化社会とは言うけれど、それらの情報は主に経済やビジネス面で発揮され、「世の中が良くなる」「精神的に豊かになる」ということへの活用は二の次、三の次……といったイメージが拭えません。それどころか、広がりつつある歪んだ精神に拍車を掛けているような気さえします。
考える時間は与えられずに、しかし情報だけが溢れ返り、人はどんどん情報の持つ価値に鈍感になり、却って真に重要な情報は見過ごしてしまうのではないかと、心配にもなります。
最近よく思うことは、今という時は「世紀末」という言葉に相応しく、恐らく今までも在ったのでしょうが、ひた隠しに隠していたありとあらゆる膿が噴出している……ということです。少年犯罪を皮切りに、幼児虐待、警察の不祥事、医者や看護婦による医療ミス、学級崩壊、食品会社の手抜きの実態、原発業界の杜撰さ、端から挙げて行けばキリがなさそうな勢いです。
本当は、こう言った事件を見逃すことなく受け止めて、これらをバラバラにではなく体系的に捉えることができた時に、今の社会像が明確に浮かび上がり、どこに問題点があって、どこをどう改善することで全体が良くなるのかが分かるのだと思いますが、悲しいかな、そういったことが出来る人間は極めて少ないでしょう。これは、能力的な問題も勿論ですが、それ以前に、今の社会人が時間(ゆとり)を持っていないということが大きな原因だと思います。時間がなければ、情報を見極める能力も磨かれません。
為替や株価の変動に敏感なのも良いけれど、同じ「情報に対する観察眼」を磨くなら、まず自分が生きているこの社会をより良いものに変えて行くための情報収集にも敏感でいてくれたら……と、勝手ながら思う訳です。
最後に、本日17日に起こった事件簿です。たった1日でこの量ですから……。
■ 泊原発で作業員が急死 放射性廃棄物処理建屋内で
■ 研修医が確認怠り看護婦もマニュアル違反 日大板橋病院
■ 食パンにもハチなど混入、山崎製パンが自主回収に着手
■ 元交機隊長ら6人に略式命令 新潟交通違反もみ消し事件
■ 未熟児5人が髄膜炎に 院内感染か? 国立甲府病院
■ 異臭との苦情で自主回収 日本ケロッグ高崎工場
■ キムチの中にガの幼虫 製品の卸売会社が自主回収開始
■ 医療廃棄物処理大手を脱税容疑で告発 東京国税局
■ 国立甲府病院で未熟児5人が髄膜炎 院内感染の疑い
■ 研修医が注射を取り違え男性死亡 東京・日大板橋病院
■ 元秋田地検次席検事の弁護士を恐喝容疑で書類送検
■ 前市長を公選法違反の罪で在宅起訴 和歌山・有田
■ JCO臨界事故の被ばく量、5円玉で測定 京大技官ら
■ 現金着服でクビの行員、他行で盗み 借金し妻に「月給」
1999年11月8日、2000年4月19日、5月18日の日記にも少しずつ書いていますが、私はどんな場所に勤めても、大抵、能力を誤解されます。それも悪い方にではなく、良い方に……。
どういうことかと言いますと、仕事を放り出すことが出来ない小心者であるがゆえに、真面目だと誤解されたり、辻褄合わせの能力や小手先の器用さがあるがゆえに、根本を理解している人よりもスピーディに問題を解決できてしまったり……。特に後者……これも一種の能力と言えないこともないですが、長い目で見た場合、この中途半端な能力は非常にマズイと本人的には認識しています。
何かバグ(エラーや問題点)が出て、修正しろと仕事を振られます。普通は、エラーを再現し、エラーが出る過程を見付け、その部分のコード(PCへの命令文)を解析し、どこに問題があるかを調べます。ベテランになればなるほど、この「コードを解析する時間」は短縮されます。知らないコードが多ければ、どこでエラーが起きているのかも即座には分かりません。英語の長文で、「この文中でおかしなコトを言っている部分を修正しなさい」と言われても、英文自体が読めなければ、どこが間違いなのか分からないのと同じです。正しい文章であろうと、単語の意味を調べ、文法の正誤を調べ……時間は簡単に過ぎてゆきます。
私の修正の仕方は恐らく邪道です。とにかく似たような動作をするコードを調べまくり、エラーが起こるコードと起こらないコードの違いを調べるのです。それも「書いてある文字が違う」などという、その程度のレベルで……。
「そんなんで修正が出来るのか?!」と思われるかもしれませんが、これが出来るのです。勿論、初心者の頃に比べてスキルも多少は身に付いていることですし、全部が全部このような頭の悪そうな修正をしている訳ではないのですが、難しい修正になればなるほど、「ここが怪しそう」「ここがバグっぽい」「よく分からないけど、こう直したら良い気がする」という根拠のない直感がよく当たるのも事実です……。そう……「当たる」のです……。解析しているという感覚ではなく、博打をしている気分な訳です……。
自慢にはなりませんが、こういう帳尻合わせが、私は異様に長けています……。そしてもっとまずいコトに、バグを修正した後のむやみやたらと堂々とした態度も、周囲からの誤解に拍車をかけているのだと思います。
能力という名のカードを10枚持っていても、他人には1〜2枚しか見せられない人がいる中で、恐らく私は5枚しか持っていないカードをすべて見せている──そんな状態なのだと思います。しかも、「まだまだたくさん持ってるんだけどね。取り敢えず、こんだけ見せておくわ」というハッタリを、半ば無意識に、半ば意識的にしているようなのです……。
今までは運が良かった。思えば私は、化けの皮が剥がれる前に居場所を変えているのですから。しかし長い目で見たら、こんなんアカン! っちゅーか、恐いっス……。
今週半ばくらいから次の仕事(VB6の修正&新規)にぼちぼち手を出し始めているのですが、引継ぎの時間が余りないことも手伝って、お得意の修正もままならない状態です。しかしやはり力技で、1個抱えていた厄介なバグを直したんですね。残業したくないから。そうしたら、本日I田さんが感心したように言うんです。
I田 「え? あの更新ボタンのバグ、もう直したの? T山君(今まで手掛けていた人)、『あのバグは根が深いから、いきなり渡されても分からないと思う』って言ってたよ? ……鷹瀬さん、VB出来るねぇ。引継ぎの時間はそんなになくても大丈夫そうだね。……そうか。もう直しちゃったんだ……。今度の新規、鷹瀬さんに独りで最初から全部やってもらおうかな」
出来ません。マジで。たまたま直っちゃったんです。本当に。
10段階の仕事の9、10(の修正)が出来る人間は、当然1〜8も理解しているだろうと思われがちですが、違うんです。稀に1〜8を理解していないくせに、9、10だけが出来る人間も存在するのです。多分私はそれなのです。これが私のマジックなのです……。
いつまでもマジックに頼って仕事をこなす訳には行きません。私だってちゃんと基礎を学びたい……。今度の開発は、新規から2人で組んでやらせてもらえると思ったのに……。
一度で良いからちゃんとしたスペシャリストと組んで仕事をして、基礎から「開発ってのはどういうものか」ってのを学びたい……。いつも他人が作った手垢塗れの開発を、土壇場になって「独りでやって」って押しつけられて……。修正マジックのスキルはアップしたけど、そんな胡散臭い能力はもうウンザリなのよぅ……。今度こそ丸々新規を誰かスペシャリストと一緒にやれるんだって思ってたのに……いきなり最初から独りはキビシ過ぎます……。どうして「丁度良い環境」を奪うのよ……。「0か1か」みたいなプロジェクトはもうコリゴリなんだってば。それが基本のデジタル業界だろうと。
私は余り占いを信じる性質ではないが、購入した雑誌の目的から逸れた頁に小さな文字で遠慮がちに「今週の運勢」などと掲載されていると、人並につい手を止めて読んでしまうことがある程度には興味を持っている。──が、結果を得るまでに積極性を要するネットに散在する占いサイトには、とんと訪れたことはなかった。
そんな折、生年月日と姓名、性別、出身地、既婚 or 未婚を入力すれば「未来のあなた」が占えるというサイトに出食わした……。
ふーん、未来のワタシか……一体どんなんよ。幸せ? 不幸せ? 詳細はいいから、そこんトコだけ教えてくんない? 頼む、このとーり!(←気分は土下座)
思わず無心に情報を打ち込むワタクシ、もしかして疲れているのかもしれない。いや、そんなことはどうでも良くて。一通りの情報を打ち込み終わった私は、「占い開始」(送信)ボタンを押す直前に、いきなり我に返った。普段、個人情報の流出にかなり気を使っている私が、たかだか他人が用意した原稿の「未来のワタシ」を知りたいがために、コアな情報を正確に送信しそうになった事実に愕然とした。
恐るべし、占いの自白誘導テクニック!
結局、私は情報流出が恐くて占いを諦めたのだが、Webサイト管理者側にしてみれば、これは個人情報取得の物凄く上手い戦略ではなかろうか。だって、占いのサイトで偽名を使う奴もそういないだろう。っちゅーか、「存在するかどうかもわからん2000年1月1日生まれの山田花子の未来を知りたい」とかいう、占いマニア以外からは、たとえ他人の占いをしている者でも、Webサイト運営者にしてみれば、ネットの世界で非常に難しいとされている「正確な情報の取得」が、注意を払うことなくいとも簡単に出来るのだ。
国民背番号制により、姓名と生年月日と出身地が判れば、あらゆる情報が引き出せる……と聞いたことがあるが、必要な情報はこの占いサイトにおいてバッチリ入力必須項目ではないか! しかもこのWebサイトの主催は大手通信企業!(……奇しくも私がZ社に出向になる前に出向していた会社……) この情報、絶対に占い以外に使ってると見た。
悪用されなければ、そんなに気にするほどのことではないかもしれない。しかし、用心しすぎて損はないというのも、また一理なのである。
インターネットは、便利で多大なる可能性を秘めていて、そして同時に甘く見るととんでもないトラブルに巻き込まれる危険性も抱えている。思い掛けない善意に巡り合うことが出来る素晴らしい世界であると同時に、匿名性の高い閉鎖された陰湿になりやすい空間でもある。どちらに転ぶかは、使い手次第だ。そして、この「使い手」とは自分だけを指すものではない。
インターネットの一般生活への浸透速度は加速度的に勢いを増しているが、知識や意識は技術ほどに追い付いていない気がする。何年か後には、ネットにまつわる様々な法律が出来ていることだろうが、自分の判断で「何がまずくて何がOKか」というラインを築き上げるには、非常に有効なトレーニングにもなりうるだろう。
まだ既成概念の完成されていないこの世界で、自分の意識ラインを一から確認するのも、良い機会に恵まれたと受け取るべきなのかもしれない。
つい最近、留学関係のWebサイトをネットサーフィンしていたら、「27歳のOLがある日留学を思い立ち、29歳でその夢を実現。以来4年間の留学生活を終え……」というコメントで紹介されていたサイトに巡り合った。自分でこんなサイトを作っているくせに、私はあまり体験記モノのサイトを訪れないのだが、このWebサイトを読んで「Webサイトというメディアは素晴らしいな」と改めて思うに至った。
インターネットがこんなに普及する前は、一個人の所謂「普通の人」の人生など、友人・知人、頑張っても友人・知人の友人・知人レベルの話を聞けるか聞けないかといったトコロだったのに、Webサイトという発信手段を誰もが手軽に使えるようになってから、(情報レベルではあるが)世界がぐんと広がった。
TVや新聞に取り上げられていなくても、ごくごく普通の社会にごくごく普通の顔をして、しかし「どこか普通ではない凄い人」がたくさんいる。魅力的な人もたくさんいる。こちらが一方的に「はぁ……素敵。お友達になりたい……」と思っても、友人になるどころか、実際に会って話を聞くことすらまず無理だろう。だが、Webサイト上でその人の言動や考え、体験談を知ることが出来るだけでも、得るものは非常に多い。「そうか……こんなことも出来るのか。私も頑張ってみようかな」という感じで、何やら力が沸いてくる。
力付けられるのも体験談の大きな魅力だが、「現実を知る」という意味においても、他意や計算のない体験談の担う役割は大きい。
本日の日記の筆頭で挙げた留学体験を綴ったページは、作者の行動力を垣間見るだけでも気持ち良く、体験談そのものを楽しんで読んでいたのだが、その中で私が引っ掛かった情報があったので、ここに記しておく。
この作者は29歳から当初は語学留学を目的に渡米し、その後、コンピュータサイエンスを専攻。そして学位をとる前の年に日本に帰って会社訪問をするも、「未経験の30代の女性の就職はかなり厳しいと感じた」というのである。周囲のアメリカ人にその話をすると、「『その若さで信じられない』と言われた」らしい。
私の高校時代の友人からも、似たような話を聞いたことがある。会社の先輩(女性)が28歳で留学し、MBAを取得し30歳で帰国したが、職は見付からないというのである。自分を磨いて帰ってきた人間に対して、この扱いは厳しすぎる。
今は徐々に採用形態も変わりつつあるようだが、依然として「採用は新卒のみ」という企業が多いのも事実だ。大企業などはその傾向が顕著で、あそこは「新卒」か「スペシャリスト」しか募集しない。「すぐに勤め先を変えるような人間はいらないし、それ以前に信用できない」という企業側の気持ちも分かるが、この膠着した就職体系はどうにかならないものだろうか。
「人の入れ替わりが激しい会社」というのも問題はあるが、「一生を同じ会社で過ごす人たちで構成された会社」というのも、別の種類の問題を抱えていそうだ。ひとつのことを何十年も続けて、着実にスキルを伸ばして行く職人的な業界もあるだろうが、いわゆるサラリーマンの世界は、長く同じ場所にいれば努力を忘れ、改革を疎んじ、保身に走る傾向が年々強まるのは、むしろ当然のことと思われる。
多分、一昔前に比べて、世の中は確実に転職し易くなっている。終身雇用制度も崩れつつある。しかし、まだ足りない。出入りを自由にしろと言うのではない。ただもう少し、門戸を開放しても良いのでは?と、私は思うのだ。
今月末が納期の単発プロジェクトを抱えているので、最近ちょっと忙しくなっています。明日には日記の時ズレを一気に解消します。
正直なトコロ、途中でちょっと明るくなったかのように見えても、根底ではずっと鬱々としていたのだが、具体的な行動の目標を立てたことで、その鬱々が少々鳴りを潜めた。1年前から決まっていたように、今月をもって就職日記の毎日更新は私の中での必須事項ではなくなるので(※注:今までは、意地でも続けなければならない必須事項だったんです……)、来月からは毎日の持ち時間に余裕が出来るだろう。この余裕が目標を設定した今にタイミング良く重なったことで、暗示に掛かり易い私は、これは大きな流れの一環かもしれないと、今までになく気分が明るくなった。
やるべきことを優先順位の高い項目から紙に書き出し、この項目の横に「済」印を付けてゆくのが楽しみだ。9月1日を始動日として、この目標を達成するのにどれだけ時間が掛かるのか、久し振りに想像するだけで胸がドキドキするという興奮状態を味わっている。
私もいつの間にやら27歳。アンディ・フグ氏の急性前骨髄球性白血病による急死は、人の命の儚さを思い知らせた。35歳と言えば、私で言うならあと8年しかないということだ。「いつか良いことが……」なんて待ちの姿勢でいたら、掴めるものも逃してしまいそうだ。
単純なのはよく分かっている。しかしよく考えてみたら、私の人生の転機なんて、いつもノリと勢いだけだった。望む姿は明確なくせに、なかなかその道の入口を見付けられずにいる。ならばもう、望む形へ続く道に辿りつくまで、何度でも転び直すしかない。
私のことだから、どうせまた鬱々と悩む時期が来るのは見え見えだ。だから気分が乗り始めた時期に、いかに自分を上手く乗せるかが大切なのだ。とにかく、具体的行動の計画が立ったので、それを実現してゆこうと思う。
先月、Z社に新しく事務のバイト(30代前半の女性)が入った。こういうことを書くと失礼に当たるかもしれないが、他に的確な表現がないので敢えて彼女のことを分かり易く紹介すると、彼女は「見るからにお水系の女性」である。
澄み渡る青空のようなアイシャドウに血のような口紅、どことなく陽の光が似合わない服──私はいつも会社で彼女を見かける度にハッとする。
大変失礼なことだとは承知しているが、私は何となく外見からの判断で、彼女のことを「カタギでない人……?」(最後の?マークは自主規制)と思っていたのだが、本人の口から「私、以前、銀座でホステスやってたんですよ」という台詞を聞いて、「人を外見で判断するな」という教訓が根底から揺らぐのを感じた。
私の周囲にいないタイプの人なので、暫くは会話の勝手が掴めず苦労したものだ。家賃12万円のマンションに住んでいて、「毎日飲み歩いている」という彼女に、私はとんだ間抜けな質問をしたことがあった。
鷹瀬 「よくお金が続きますね」
彼女 「ああ、だって、店に行く前にメンバーは確認するもん」
鷹瀬 「?」
彼女 「払ってくれる人がいるのを確認してから店に行くから」
接客業に慣れているせいか、彼女は話題が豊富な上に話し方が上手い。また、彼女の辿っている人生がハチャメチャで、経歴を聞くだけでも面白い。何の話をしていても、「ああ、それなら以前やってたことありますよ」という返事が返って来るから凄い。そのせいか、「何処かで何かをしようとすれば、必ず知り合いにぶつかる」と言うほど人脈も凄い。(←今回イニシャルトークをしていない理由)
学校の教師、ホステス、出版業界の編集、シナリオの構成作家、ゴーストライターetc.と、あらゆる職を転々とし、しかしそのどの職も長くは続かなかったという彼女だが、唯一続けているものがこれまた普通ではない。彼女はバレエの師範の資格を持っているというのだ……。現在バイト生活をしているのは、「バレエの練習が午前中にある日があるので、週5日は働けないから」らしい。
このような経緯を聞いていて、「あ、じゃあ将来はバレエの先生になりたいんだな」などと健全な考えをしてしまったのがそもそも甘かった。何度も言うが、今まで彼女のようなタイプが周囲にいなかったので、彼女の言うことには本当に驚かされた。
以下、プチ戦慄が走りまくった会話を記録しておく。
彼女 「え? 夢? そりゃ勿論、金持ちと結婚して、仕事辞めて、旦那の稼ぎで毎日カルチャースクールとか通うのが理想だな」
鷹瀬 「え……? 仕事、辞めちゃうんですか?」
彼女 「当然でしょ。私、働きたくないもん」
鷹瀬 「いや、私もそりゃ働きたくないですけど……」
彼女 「でしょ? 女の子は働く必要なんかないんだよ」
鷹瀬 「……そ、そうですか?」
彼女 「そうだよ。そんなことは男がやればいいんだよ」
鷹瀬 「……不公平じゃないですかね」
彼女 「ええっ?! どうして? 女の子は苦労なんかしちゃ駄目」
鷹瀬 「……はぁ」
彼女 「女はね、苦労しない方がいいの。半端な苦労が一番良くないのよ。するならトコトン。そうでないなら全く苦労しないに越したことはないの」
鷹瀬 「……」
彼女 「中途半端に苦労してる女って醜いのよ。小さなコトでぐだぐだぐだぐだ……そのクセ『私は苦労してるんです』みたいにアピールしちゃって。そういうのって醜いでしょ?」
すみません……気を付けます……。
彼女の言うことはやはりどこかオカシイよ……と思うのだが(特に前半部。最後は女に限らず頷ける)、とにかく言葉に力があるので圧倒された……。彼女の言う「苦労」が私が思い描いているものと同じかどうか、そもそもの根本価値観の違いもあるような気がするが、そんな些細なことには瞬時に考えが回らないほど、ハッとする言葉だった。納得するとかしないとか、そういう感情ではなくて、とにかくハッとしたのだった。
ちなみに私は彼女のことを「好き」でも「嫌い」でもない。私の中での彼女の位置付けは「凄い」だ。
色んな人がいるねぇ……。いや、本当に。
【2000年9月21日の追記】
今現在、彼女の服装および化粧は落ち着いたものになりました。ま、それでも派手めですけどね……。そして、「彼女」などという曖昧な三人称では事態が追い付かなくなってきたので、今後は彼女のことをエリザベス(愛称:ベス)と呼ぶことにしましたので、ご了承(何の?)下さい。
恨み辛みのSOTEC──先月の5日に「不調続きのマイPC」というタイトルで日記をつけようとし、書いている途中で日記レベルでは感情の迸りが追い付かないことに気付き、くすぶる感情を【日常エッセイ】No.27に「素〜〜〜〜〜手ッ苦ッ!」としてまとめあげ、その怒り昇華させた……筈だった。
このように丁寧な導入を展開せずとも、今回もタイトルを見ただけで私の状況は分かって頂けるかと思う。が、今の心境を端的に一言コメントとして表現してみたい。
頼む、ソーテック。
潰れてくれ。
いやもう、マジで。
物凄く目敏い方は気付いたかもしれないが、私がこのサイト上で+4ポイントの文字サイズを使うのは、これが初めてである。こんなところからも私の怒り心頭具合が伝わると非常に嬉しい。栄えある+4ポイントの怒りは、やはりSOTECに捧げたい。
大体コイツは買った時から病気持ちだった。まず、付属品のインテリマウスが不良品だった。ポインタの動きがマウスの動きと微妙にズレるだけでなく、そのマウスをクリックするとモニターの電源が落ちることが多かった。それまで使っていたマウスに交換すると、この現象は起きなかったので、私は絶対にマウスのせいだと言い張ったのだが、会社の同僚(T中先輩)は、「マウスなんてどうやって故障するんだよ」と信じてくれなかった。そこで私は容疑者のマウスを会社に持参し、T中先輩の使用するマウスを奪って、代わりにSOTECマウスを渡して無理矢理使わせることにした。
T中先輩が音を上げたのは、使用開始から1時間も経たない内だった。
T中 「なんだよ〜このマウス、変だよ〜。触ってもいないのに、ポインタがスー……って勝手に動き始めるよ〜。手品じゃないんだから……。俺のマウス、返してよ」
鷹瀬 「ふん。マウスなんてどうやって故障するんですか。幻ですよ。ホイール付きのマウスが欲しいって言ってたじゃないですか。それ、あげますよ」
T中 「……鷹瀬さん、SOTECマシン買ってから性格悪くなったんじゃない?」
アンタが薦めたんでしょうがッ!! くっそ〜っ! 大体PC買って性格悪くなるって、どんな事態だよ、ったく!
とにもかくにも、犯人に確信を得た私は、早速SOTECに「マウスが不良品だから交換しろ」という主旨のFAXを送ったのだが、返って来たのはシャチホコばった「交換依頼請求書」と交換に関する説明書だった。その頃は忙しかったので、わざわざ返送する手筈を整えることすら面倒で、結局私は自費でホイール付きのマウスを購入してしまった。
その後、マシン自体を使い始めてみれば……「どうやって故障するんだ」というマウスでさえ不良品を生産できる会社である……本体がマウス以上に輝かない訳がない。私のPCは「俺を見てくれ!」と言わんばかりにその駄目さ加減を自己主張し始めた……。ここらの詳細は【日常エッセイ】にまとめたので、今一度書くことを控えるが、とにかく、去年の10月に購入したマシン一式で、当面正常に役割を果たしていたのは別購入した三菱の液晶モニターと、SOTEC付属品のキーボードだけだった。
そして話は本題に入る。
昨日、期待通りと言うか何と言うか、キーボードが壊れた。分かっているだけで、「Z」と「J」と「Q」と「−」と「1」と「7」と「*」と「←」と「↓」と[Ctrl]キーが効かなくなった……。接続のピンの部分を弄っても駄目。再起動しても駄目。コンパネを覗いても今回の故障には無関係。
毎日一定量以上の文章を書く人間にとって、キーボードが使えないという事態は、ある意味強制終了よりも性質が悪い。「自分」だとか「自由」だとか「友人Z」だとか、書けない文字は以前書いた文章からコピーしてネチネチと文章を作り上げなければならないこのストレスたるや……。これまた[Ctrl]キーが効かないものだから、コピーのショートカットも使えないので、このストレスが臨界点に達するのは早い早い。
使えないキーの中で使用頻度が高かった「Z」のキーをぎゅううううぅぅぅっっと抑えつけても、望む文字は得られない。イライラが募って、キーを押す人差し指の爪が真っ白になっていたが、その爪の白さを見てますます腹が立つ。思い余ってダンダンダンッと不連続に叩いてみるが、やはり駄目なものは駄目。
キーボードを踏みつけてやりたい心境に駆られたが、これでは、どこまでが「壊れた」状態で、どこからが「壊した」状態なのか判らなくなる。途中で我に返り、キーボードに苛立ちをぶつけないようにしたが、SOTECに対する恨み辛みはストレスの捌け口がない分、熟成されて行く。
本日久し振りにR社へ行くと、情報システム部の社員がタイムリーな話題に花を咲かせていた。
「去年だったかな……大量購入したSOTECの246型ねぇ、8割は返品しましたよ。SOTEC被害者たちが立ち上げたホームページの掲示板、見たことあります? この前のクレーム事件も真っ青の内容ですよ。東芝も酷いらしいですけどね」
………………246型……私のマシンだ……。くっそ〜〜〜〜〜〜っっっっ!! 何故、潰れない?! ソーテックも三菱自動車も、自然淘汰されてしまえっ!!!
現在、私は兄の部屋にあった埃を被ったIBMの旧型キーボードで文字を打っている。埃を払って濡れ雑巾で軽く拭いたにも関わらず、キーに染み付いた手垢と汚れはなかなか落ちない……。キーの汚れ具合とスタートボタンがないところを見ると、結構な年代モノらしいが、取り敢えずどのキーも有効であるということだけで素晴らしい。しかし気のせいか、このキーボードで文字を打ち始めてから手と腕が痒い……。
ええいっ! それもこれもあれもどれも、皆みんなソーテックが悪いんだっ!!!!! 痒いようっ。
バスケットに興味がない人でも、「マイケル・ジョーダンと言えばバスケの神様」という認識はあると思う。生きているうちから、しかも現役時代から「神」と呼ばれ、スタジアムの入口に銅像が立つような人間は、天才の中でも上位に位置する超天才と言っても過言ではないかもしれない。(「上位」というより、その才能の発露が凡人にも解り易かったと言えるだろう)
その超天才の活躍の軌跡が、MJ自身やMJを取り巻く人々のコメントを交えながら貴重な映像で展開される映画「Michael
Jordan To The Max」を昨日観てきた。感想は一言。
安易に「天才だ、天才だ」なんて騒いですみませんでした。
MJが凄いのは知っていた。素人目にも彼のプレイはズバ抜けていたし、彼に与えられる賞や結果からも、その凄さのレベルが桁外れであることも承知していた。MJは天才だ。MJは凄い。そんなことは知っていた。
──だが、私はMJの凄さを「知っていた」のではなく、「知った気になっていた」のだった。
この映画の中のMJ自身の言葉やブルズのヘッドコーチ、チームメイトらの証言から、彼が「天才」である以前に「努力の人」であることを思い知らされた。誰もが口を揃えて言うのだ。「彼は誰よりも早くにコートに入り、誰よりも遅くまで練習していた」と。チームの中でもMJが別格に扱われていることが覗えたし、それに対して嫉妬が生まれるなどという次元にもなかった。
努力と結果は比例する。もちろん、その公式には才能という項目も含まれているだろう。だが、「天才とは、1%のひらめき(才能)と99%の努力である」というエジソンの言葉通り、努力の絶対量がその結果を左右するのだろう。
MJがバスケットに捧げた情熱──多分、「天才」とは……「天が与えた才能」とは、この情熱そのものを指すのだと思う。
【追記】
バスケットに興味がない人にでも充分に楽しめる映画「Michael Jordan To The
Max」は、2000年9月2日〜2001年3月2日の期間限定で、東京アイマックス・シアター(新宿駅南口/タカシマヤ・タイムズスクエア12階)にて上映です。是非!
ここに載せている文章は、「日記」とは言え、第三者の目に触れることを想定して書いているものなので、今まで内輪で収まりそうな個人的な話は一切書いてきませんでしたが、今日だけは特別。初めてこの日記を私信ちっくに使います。
本日早朝、我が愛しの友人Cがオランダに旅立ちました。1年間の留学です。
昨日の夜に掛かってきた電話で
「いや〜今日やっとデジカメ買ってさ。パスポートのコピーはまだしてないんだけどね。取り敢えず、今ようやくトランクに荷物を詰め始めてるんだけど……なんか、一応留学前だってのに、このモチベーションの低さが我ながら心配……。明日も家にいるような気がするよ〜」
と、まるでいつもの調子だったB型(←ポイントと見ている)の君……。私は、他人を羨ましいと思うことは多々あれど、他人になりたいと思うことは滅多にないんだけどね、君になりたいと思ったことは何度かあるよ。
私が弱気になると、
「世の中には成功する人間としない人間がいるけど、自分たちがどっちなのかは決まってるじゃん。『なりたい』んじゃない、『なる』んだよ」
と、君が「根拠はないが自信はある」の代表格のような強い言葉で励ましてくれるので、その度に私の中のAの血が鳴りを潜め、Bの血が騒ぎ出すんだ……。
こういう言葉を君が「ただ言ってる」のではなく、自分を鼓舞するために、自分の見ているものを明確にするために言っているんだってのがビシバシ伝わってくるので、私のヘナチョコ魂にも気合が入ります。
君が帰ってくる1年後に、互いに成果を見せ合えるように、ちょっと自分を追い込んで頑張ってみます。
ただね……。
「鷹瀬の結婚式には何があっても帰国して参加するから、ちゃんと知らせてね」
この件に関しては君の勉強の邪魔をしたくないので……、うん、まぁ、そういうことだ。
んじゃ、いってらっしゃい。早くメール環境を整えてね。
いや〜、本日をもって1年間の就職日記連載の皆勤賞が確定しました。途中で時ズレが何度か発生しましたが、一応その週の日記は次の週に持ち越さずに消化してきた事実に、我ながらちょっと感心しています。誰も誉めてくれないので、こうなったら力技で自分で自分を誉めてみます。
さて、来月からのこのサイトの形態ですが、「出来るだけ毎日書く」というスタンスは崩さないつもりです。ただ今まではテーマを「就職」に絞っていましたが、この点に関してフレキシブルにして行こうと思います。直ぐには変わらないかもしれませんが、なるべく……。
とにもかくにも、お疲れ様、私。よくやった、私。頑張れよ、私。
以上、独り上手でした。(こんな締めで良いのかな……先行き不安……)
| 2000年08月の勤務表 |
| 出勤日数 20日(うち休出 0日)/勤務時間
163:30/ |
欠勤日数 0日/ |
有給休暇 3日/ |
| 月残業時間 13:30/ |
日平均残業時間 0:40/ |
今月最高残業時間 2:30/8(火) |
| 【一言】 有給を3日も取ってこの勤務時間……夏休みは8月勤務の義務だね。 |
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