1999年11月の就職日記&コラム

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 さぁ、出向先での業務がいよいよ本格的になってきました。残業だって当たり前の雰囲気がたちこめ初めています。どこまで耐えられるのか? 頑張れ、私! 負けるな、私!!
日記の小見出し一覧
◆注目の日記にはセルに水色を付けています◆日付を押すとジャンプ出来ます◆
 01(月) 「メガトレ」経過報告  02(火) 週休3日推奨  04(木) 塵積もる疲労
 05(金) 浮いているらしい  08(月) 神様のお恵み  09(火) 好きこそモノの……
 10(水) 責任転嫁  11(木) 残業保険  12(金) 金曜日は特別
 15(月) トリンプという会社  16(火) 最悪の展開  17(水) 心のよりどころ
 18(木) 「坊っちゃん」  19(金) 生活責任の行方  22(月) KAROSHI
 24(水) 「人間失格」  25(木) 時間の遣り繰り  26(金) ノー残業遂行中
 29(月) 政治家パラダイス  30(火) 付き合い残業  −




 1999年11月1日(月) 「メガトレ」経過報告  雨時々大雨/残業 1:45 
 案の定と言うか何と言うか……残業が段々本格的なものに……。自分の分のプログラム修正は終わったものの、だからと言って「じゃ、お先に!」とやると、今度自分が出来なかったときに助けてもらえないんじゃないか……という不安があるため、現在では粛々と他人の仕事を手伝っています……。そしてそのために残業……。なんだろう……私、段々何か泥沼にハマってないか?? 人はこうやって徐々に残業に慣れてゆくんじゃなかろうか……。

 さて、業務の話は置いておいて。
 誰に聞いても同じコトを言われますが、やはり仕事を始めて半年くらいは自分の時間を上手く作ることが出来ないみたいですね……。唯一の完全自由日である土日さえも、出来れば1日中寝て過ごしたいくらいです……。
 ──と、言うことでメールなどのお返事がなかなか思うように出来ず、申し訳ありません。基本的にお手紙下さるのは考え方が似ている方が多いようなので、いつも興味深く拝読させて頂いております。あ、別に考え方が似ていなくてもメールを頂くこと自体非常に楽しいです。本当にありがとうございます。
 そこで、返事が滞ってはいますが、よく来る質問にお答えしようかと……。よく来る質問……そうです。タイトルにもある通り、「メガトレ」の経過報告についてです。

 事情の判らない方のために簡単に解説をば。「メガトレ」とは私が2ヶ月前に通販で購入した視力回復マシンです。PGの職に就くにあたって、両眼の視力が0.1以下の私はこの胡散臭い視力回復マシンに今後の視力の命運を賭けたのでありました。購入に至る詳細は、【日常エッセイ】No.19「アヤシイ品々」に記載しております。ご興味ある方は是非お立ち寄りください。

 さて、肝心の現在までの結果ですが……。ズバリ言いましょう。私の個人的感覚からして、何の効果もないみたいです。9月6日から約2ヶ月間弱、夜寝る前に8分間のトレーニング×2セットをほぼ毎日欠かさず行っておりますが、視力が良くなった気は全くしません。悪くなった気はしますが……。ただ、このトレーニングを始めた時期が、丁度眼を酷使する仕事に就いた時期に完全に一致しているので、このトレーニングの効果以上に、眼を使いすぎているのかもしれません。好意的に考えれば、「メガトレでトレーニングをしていなかったら、視力は今以上に落ちていたのかも……」という可能性もあるような、ないような……。
とにかく、視力は確実に落ちてますね……。今、眼ぇ使い過ぎだもんなぁ……。

 ま、でも、メガトレの効果が現れるのは半年後って人もいたし……。はは……。あの派手派手しい広告を信じるならば、1週間で効果が現れた人が最短で、平均は半年くらい掛かるとか書いてあったような……。あ、今、取扱説明書読んだら、「大半の人が1〜3ヶ月前後で視力回復効果が現れています」って書いてある……。ふーん……じゃあ私が平均的に効果があがればあと1ヶ月かぁ……。
あ、こんなことまで書いてある。「ちなみにメガトレを考案されました信州大学名誉教授であり理学博士の松崎五三男先生は、0.2の視力を2週間で1.5にまで回復させました」だって。はっは。良かったね! 自分で考案したマシンで目が良くなるなんていいねぇ。良かったねぇ。自分で作って自分に最大級の効果が現れる! んもう、理想形だね! あっはっは!!!(…………最近、私の人生にヤケが横行しています……)

 以上、メガトレ経過報告でした。

 あ! あと、追記事項。富士五湖の紅葉はまだでした。今週末あたり、丁度良い頃合なんじゃないでしょうか。オススメは西湖のコースです。河口湖の駅で降りたら紅葉台までバスで行き、3時間の散歩コースを辿れば、丁度日帰りで良い感じに紅葉狩りが出来ます。現実世界から逃れたい方に是非オススメします。


 1999年11月2日(火) 週休3日推奨  曇時々雨/残業 1:00 
 んもー明日が休みだから辛うじて今日を乗り切ることが出来たけどさ〜。私も大概疲労困憊しちょるがな〜。週休3日にしてくれ! 土日に加えて中休みの水曜日!! 2千円札作るなんて無茶なお遊びしてる暇があるなら、国民を休ませる方に力を注いでくれよ……。週休3日にして残業を法律で禁止したら、現在の日本の失業問題はあっちゅー間に解決するからさっ! いや、週休2日のままでも、現在横行しているサービス残業をなくすと、270万人の雇用が確保されるって試算が出てるんだよね〜。まったく政治家は何をしちょるのかの〜。私腹肥やすので大忙しってトコ? 私腹ついでで良いから頼む、小渕! このとーりっ!!(←イメージ上で土下座してます)

 初っ端から無茶を言っているのは私です。分かってます。ただ言ってみただけなの……許して……。だってさー(※注:この「だって」に深い意味はナッシング)、来年の恐ろしい年間休日スケジュール知ってますぅ? 1年間にたった14日しか用意されていない祝日のうち、5日分(1/1、1/15、4/29、9/23、12/23)は土曜日に重なっちゃって、事実上の2000年の祝日は9日しかないんだよっ?! アタシャ2000年のカレンダーを何度も確認しちゃったよ……。週休2日が定着した今、土曜日の休日は金曜日に振り替えるべきじゃない〜?
 2千円札作る暇があったら、休日対策の法律を早く作れよ〜。源氏物語がどうとか紫式部がどうとか、絵柄なんかなんでもええがな。って言うより、そもそも2千円なんか作ってる場合じゃないでしょーっ! も〜どこまで私たち国民の金を無駄遣いすれば気が済む訳っ?! この100%無駄な紙切れ作るために、世の中のサラリーマンは生活残業して税金払ってるんだっちゅーのっ!!
(※注:掲示板11月10日書き込み分から、adaさんのご指摘により訂正します。2000年より成人の日は「1月15日」と日にち指定ではなく、「1月の第2月曜日」になったのでした。この調子で全祝日を日にち指定ではなく「×月の第×月曜日」とかにしてくれると有り難いんですけどね……)

 話は再び夢の中に戻りますが、週休3日だったらいいよね〜。人間的な生活に一歩近付ける気がする……。ちょっと想像するだけでもかなり幸せなので、空想ごっこを続けさせていただきますが、週休以外にも年に1ヶ月程度の連続した休みも欲しいよね〜(←言うだけならタダだと思ってる……) ドイツじゃさー、人間生態学とか何とか言うちゃんとした学問で、「人間は21日以上の連続した休養を取らないと、身体が休んだことを認識できない」って結論が出たことで、夏の休暇は平均して3週間は与えられてるんだって〜。残業とかも法律で決められている以上させると、会社は国から罰せられるんだよ〜。イカス〜。んもう、罰して罰して!って感じ〜。

 世界中が今の日本人程度に働かないと普通に暮らせてない、ってんなら諦めるよ。でもさー、ヨーロッパ諸国なんかのんびり働いてても平均的な生活水準保ってるじゃん。住居環境なんかは問答無用に日本より良いだろうし。これは国土面積の問題とかあるから置いておいて、皆が定時内に能率良く働いて、その他の時間を自分の時間として活用して人生謳歌するってことが、なんで日本では実現できないのかなぁ。頭悪いなぁ、もう。
 色んなことを知っちゃうとね……虚しくなるんだよねぇ。ゴリゴリ働くのが。私なんか、たとえ好きな仕事でも残業は嫌だよ。寝る時間は人間的に欲しいし、仕事以外の好きなことをする時間も欲しいし。一番好きなことは何もしないでゴロゴロすることだし。
 はぁ〜そこんとこ、頼むよ〜。(←もう誰に何を言っているか自分でも不明) とりあえずは週休3日! ヨロシク!


 1999年11月4日(木) 塵積もる疲労  曇/残業 0:05 
 明日会社行けばお休み……。いや〜週中に小休憩が入って漸く1週間を越せる……って感じですね。毎日(正確には1週間に5日)働くって疲れます。こういう生活を成人した人間の大多数がしているのだと思うと、本当に頭が下がります……。「なんでこんなに働いてるんだろ……」って我に返っちゃう人とか、世の中にどのくらいいるのかな……? 詳しい割合を知りたい……。(←知ってどうする気だろう)
 まぁでもこんなことで我に返る人は少数派なんだろうなぁ……。気付いちゃったら辛くてやって行けなくなるもんね。何かを麻痺させないと生きていけない……って気持ちを抱えた人、少なくないんじゃないかな。

 業務の方ですが、本日無事第1弾の締め切り分の修正プログラムを納品し、ちょっと一息吐きました……。で、14時頃には社内失業状態。なんでこんなにムラがあるのでしょう……。まぁどうせ来週が始まる頃には再び火の車なんでしょうけど……。
 同じくPGをやっている友人から昨日電話があって、「仕事がないと色々考えちゃうから嫌だよ。残業も嫌だけど、何も仕事がないよりマシ」という意見を聞いて、私ってば本当にヤル気がないのね……と痛感した……。私はやっぱり残業があるくらいなら社内失業してても全然OKなんだよな……。仕事ないと疲れる、って人は結構多いようですが、私は仕事なんか無ければ無いで全然大丈夫なんだよね。空いた時間も空想とか一人遊びとかしてると簡単に時間は過ぎるし。別に仕事があっても構わないけど、定時内に終わらない量の仕事が来ると、結局時間内に仕上なきゃってゴリゴリ働くので、たとえ時間内に終わっても疲れちゃって家に帰ってから何も出来ないんだよね。こんなんじゃ生きてる意味が……。

 はぁ〜3ヶ月くらいどっか南の国に逃避行したいなぁ……。青い空、白い砂浜、青い海……。ほう……。


 1999年11月5日(金) 浮いているらしい  晴/残業 0:35 
 今日、社長と話す機会があったんだけど、何を思ったのか社長がこう言った。
社長 「鷹瀬さんは、アレだよね。R大学出身なんだよね。過去にも4人くらいウチの会社にR大の人がいたけど、R大出身の人は一種独特の雰囲気を持っているよね」
鷹瀬 「……どんな雰囲気がR大生の雰囲気なんですか?」
社長 「うーん……。個人主義と言うか……団体行動が出来ないと言うか……」
鷹瀬 「…………………………」
 社長は私に何か言いたいことがあるらしい……。論文でもなんでも、大抵の場合、重要なポイントは後半部分に現れるって、私だって知ってるぞ。

 そしてコレを言われた数時間後、N**社で避難訓練があったのよ。擬似サイレンなんかも鳴っちゃって、でも皆その時は避難とかしていなかったので、私はトイレに行っちゃったんだな。んで、戻ってきたらウチの会社の人、誰もいないの……。ウチの会社だけでなく、フロアの8割ほどの人がいなくなってて……。その場に残っていた出向社員の人に、「ウチの会社の人たちは?」って聞いたら、「避難訓練で、皆で表に出て行ったよ」って教えてくれたんだ……。でも何処に避難したのかは分からないので、仕方なく、私はその場に残って仕事してたのよ……。そしたら暫くして戻ってきた先輩たちから一言。
「鷹瀬さーん。駄目だよ、ちゃんと一緒に行動しなきゃ。すぐ個人行動に走るんだから……」
「皆、仕事があっても避難訓練してるんだよ」
「鷹瀬さんってさ、新人の中で浮いてるよね」

 タイミングが悪かっただけでは済まない何かを感じたよ……。論文でもなんでも、大抵の場合、重要なポイントは後半部分に現れるって、私だって知ってるぞ。

 しかし、こんなに「皆バラバラ」な会社にいてさえ、私は「団体行動が出来ない」とか「個人行動に走る」とか「新人の中で浮いてる」とか評されてしまうのか……。ちょっと私ってば本格的に社会不適合なんじゃ……。無駄な残業もせずに、真面目に仕事してると思うんだけどねぇ……。やっぱそれだけじゃ駄目らしいよ、世の中。
 う〜ん……自由業に就きたい……。


 1999年11月8日(月) 神様のお恵み  曇時々小雨/残業 0:05 
 ゼィゼィ……今日も目一杯働いた疲労感……。しかしどういう訳か、残業せずに帰って来ています……今のところは。別に仕事を放りして出して帰って来ている訳ではなく、ちゃんと与えられた分の仕事はギリギリこなして、納期もきちんと滑り込みで間に合わせています。ヘロヘロ言っている割に、ギリギリでもなんでも時間内で間に合っているという……。
 周りはなかなかテストが上手く行かずに徹夜に近い残業をしていると聞いて、私ってば本当にこれでいいのかしら……とちょっと不安ですが……一応自分の持ち分はこなしているので……。皆が休憩してても雑談してても昼休みでもずっとゴリゴリ仕事してるし……ゆ、許されるよねぇっっ?! これでムカつかれても、勘弁してくれ……って感じだよ……。

 それに、なんでしょーね……なんか私、よく解かっていないくせに人一倍スムーズに最終のテストをパスしてるんだよねぇ……。
 簡単に今の仕事を説明すると、大きなシステムの制度改正に伴う画面(コード)修正なんですが……。大きな流れとしては、修正依頼書に従って修正部分のソースをいじって、直した画面をテスト環境に持っていって、正常に動作すればOK、と。んで、これがなかなか前の画面からの引継項目の受け渡しが上手く出来なかったりとか、ちょっとしたソースの中の番号のズレなんかでも正常に作動しないもんだから、修正自体は簡単でも、テスト環境に持っていくと何かしら問題があって、ほぼ一発ではパスしないんです。特殊な環境でプログラムを作っているので、普段プログラムを作るときに便利な「ステップイン実行」という、ソースを1行1行確認しながらどこでミスっているのか調査できる機能が使えず、バグ(エラー部分)を見付けるのが非常に困難な状態で、プログラムの根本を判っている人でも、ちょっとしたミスが原因で正常に動作しないとなると、そのバグを探すのでエライ時間が掛かってしまうのです。

 ここが今回私に非常に有利に働いた点みたいです……。と、言うのは、例えば皆がプログラムの修正自体に掛ける時間が2で、その後のテストで細かい(と言うか、つまらない)ミスの対応に追われるうちに10くらい時間が経ってしまう……という傍らで、私はプログラムの修正自体では8くらい時間が掛かっているのですが、細かいミスはないようで、テストは1くらいの時間で終わってしまうため、結果的には人より早く終わるという恐ろしい展開になっているのです……。表面上の数字を合わせたり、辻褄を合わせたりするの、得意なんです……。つまり、プログラムが解かっている訳でもないのに、小手先の器用さに助けられて、どうにかここまで来てしまったという……。素直に喜んで良いのか甚だ疑問……。だって……今回の環境は特殊だからテストに時間が掛かるけど、普通の環境なら簡単なミスなんか直ぐに見付かるし、テストで2くらいしか時間が掛からないだろうし……。そうなったら私だけが泣きながら残業をする羽目に……。ぞっ……。

 なんにしても、今のところ与えられたプログラムすべてを納期に間に合わせているのは我が社で私だけになってしまいました……。神様は落ち零れには落ち零れに相応しい必殺アイテム(この場合「帳尻合わせ」)を用意してくださるんですね。ありがとうございます。でもどうせなら根本から理解した方が後々ためになりそうなんですが……。そこんとこ、ヨロシク。
 事情を知らない先輩たちは「凄いねぇ」とか関心してくれていますが、最近ではそれすらも怖いです……。私がやってるのはプログラムではなく帳尻合わせなんだってば〜っ!! 中身が伴ってないのに、凄いなんて思われたくないよ〜〜〜〜〜〜っっっっ!!!!!
 神様っ、中途半端なお恵みより、問題の根本解決を頼むっ!!!!


 1999年11月9日(火) 好きこそモノの……  曇/残業 0:15 
 昨日、神様に図々しいお願いをしたから、神様どうやら怒っちゃったらしい……。早速天罰が下った……。

 いや〜でもこの業界(ソフトウェア業界)って、本当にコンピューターを「よほど好き」な人たちの集まりなんだねぇ。誰か「別にそんなに好きじゃないけど、ただ成り行きで……」って感じで一歩引いて勤めている人いないかなぁ……。少なくとも今までいる人たちも今月から入った新人も、皆みーんな「プログラム大好き」って感じで、「別に私は……」という私サイドの人間は見当たりません……。ハッキシ言って、そういう意味では寂しいものがありますが、まぁこれは私の個人的な感情であって、第三者的な立場から言えばこういう特殊な業界ってのはいいですね。自分がどっぷりはまるのは無理だけど……。
 やっぱり人間、適材適所が一番だよ。うんうん。んでもって、私の適所はどこ……?

 追記ですが、脱サラ自慢(……)の掲示板を設置しました。様子を見ながらテーマ別の掲示板を増やす予定ですが、取り敢えず今回は「脱サラ自慢」がテーマということで……。多くの人の脱サラ体験談を聞きたい……という個人的な思いのみで設置しています。「俺の脱サラ体験談をまぁ聞け」という心強い同志のご意見をお待ちしています。


 1999年11月10日(水) 責任転嫁  晴/残業 0:45 
 なんでしょーねー……状況が切羽詰ってきたりすると、人間の本性が見えますね……。まぁこれはどこでも同じなんでしょうけど、今日、会社は本性の饗宴でしたよ……。「締め切りに間に合うか間に合わないか?!」とか、「バグ(エラー)票が返って来た、えらいこっちゃ!」とか、「これは誰のミスだっ?!」とか……。責任の擦り付け合いも堪能させていただきました……。私に擦り付けられる様もバッチリと……。別にどう思われようと自分がちゃんと仕事をしてればいいや、と思ってたけど、結構ムカツクもんですね……。自分のミスでもないミスを擦り付けられると……。
 詳しい日記は週末にします。もう寝る……。(←小学生かっ!!)

 あ、でもコレだけ!
 今日母がデパートに行って洋服を買ってきて、その時に販売員の若い女の子と仕事の話を軽くしたらしいのよ。その時に「ウチの娘も仕事が忙しいらしくて……」(※注:これはちょっと嘘だよね……。忙しい人はもっと忙しいし。私なんて残業めちゃめちゃ少ない方だし)みたいなことを言ったら、その女の子から「今の若い人は皆仕事がなくて暇ですよ〜。忙しいなんていいじゃないですか」と言われたらしい。そうなのっ?! 私の周りなんて皆(じゃないけど大多数)残業してるよっ!? 忙しそうだよっ?!?! 「若い人」って何歳くらいの人を指すのっ?! 10代? 皆忙しそうだよねぇ?! 何がなんだか分からんぞ、世の中!


 1999年11月11日(木) 残業保険  晴/残業 0:00 
 私の高校時代の友人にH江という尊敬すべき人物がいる。基本的に私は友人全員をそれぞれの特徴をもって尊敬しているが、H江の得意分野は国語・言葉・歴史・幅広い知識などだ。【過去の就職&職場体験記】(1)大企業での地獄第6話/97年7月7日に登場する屈原を教えてくれたのもH江である。このH江が今月初めの日記の以下の部分を読んで非常に興味深いコメントを言ったので、是非それを紹介したい。まずは対象となる文章を抜粋しよう。
自分の分のプログラム修正は終わったものの、だからと言って「じゃ、お先に!」とやると、今度自分が出来なかったときに助けてもらえないんじゃないか……という不安があるため、現在では粛々と他人の仕事を手伝っています……。そしてそのために残業……。(11月1日の日記より)
 これを読んで、H江はこんなことを言ったのである。
「11月頭の日記読んで思ったんだけど、鷹瀬はさ、要するに今まで他人に頼らないでも仕事が出来たから、残業の必要性がなかったんだね。普通、サラリーマンってのは他人に頼らなきゃ仕事が進まないんだよ。だから人間関係とか、付き合い残業とかがあるんだよね。鷹瀬が今までそういうのを一切してこないでもOKだったのは、実力にモノを言わせて一人で仕事をこなしてたからだったんだよ。あの日記読んで思ったけど、残業ってのは『今度自分が出来なかったときに助けてもら』うための保険なんだよ。この保険は皆社会人になったと同時に加入するものなんだけど、鷹瀬は今までこの保険に入ってなかったんだな。そんで、今頃になって漸くこの保険に加入したんだな。これで漸く人並みのサラリーマンになった、って訳だ」
 ──恐るべし、残業保険っ!!!

 H江はまぁ私を必要以上に高く評価して、私が付き合いやら何やらを無視してきた姿勢を「実力にモノを言わせて」と捉えているけど、これは正確じゃないぞ。実力も何も関係ない仕事をしてきただけの話で……。それよりも、注目すべきは残業の在り方にまた一つの理由が見えてきたってコト。
 「生活残業」とか「付き合い残業」とか「納期合わせ残業」とか、残業には様々な種類があるけど、「残業保険」ってのも立派な形態だと思う……。人は自分がピンチに立たされた時に、この残業保険を使って周囲に助けてもらうんだね……。毎日数時間居残るのは、掛け金にあたるんだよ……。こうやって毎日毎日ちょっとずつ掛け金(掛け捨てと見た)を積み立てて、いざと言う時(=仕事が自分一人の手に負えない時)に、周囲の皆に助けてもらうことで、今までの積み立てた掛け金をどっと使う。そしてまた毎日の残業で掛け金を積み立てて……。と、まぁこんな具合に会社生活は安心保障の下に営まれる訳だ……。きっと掛け金(=残業時間)が多ければ多いほど、保障も大きくなるんだよね……。──さぶっ!

 どうせ保険に加入するなら掛け捨て型よりも貯蓄型がいいなぁ……。(……おい、私! 何を言い始めてるっ!?) 一時金とかお楽しみ金とかが途中で返ってくるヤツ。(だんだん桃色になってきてるぞ……) でも残業保険の場合の一時金って有給とかにあたるのかな? やっぱ将来設計は地道に準備しておきたいしね……。いざと言う時にも安心だし……ぶつぶつ……。

 思考の迷宮に迷い込んだところで、ばいなら。


 1999年11月12日(金) 金曜日は特別  曇時々小雨/残業 0:55 
 残業がごく自然に横行している周囲のSEたちにとっても金曜日は特別らしい。今日は驚いたことに、皆……とは言わないが、多くの人が定時から1時間以内に帰っていった……。私はこの日、20時に友人と待ち合わせをしていたため、19時まで残業をして時間調整をしていたのだが、こんなに多くの人の帰る姿を見送ったのは入社以来初めて……。ふーん。へーえ。こんな世界(……含みがあるらしい)でも金曜日は特別なのかぁ。


 1999年11月15日(月) トリンプという会社  曇時々小雨/残業 1:25 
 11月9日に設置した【脱サラ自慢】掲示板ですが、皆さんの書き込みを読んで色々参考になります。書き込んで下さった方、ありがとうございます。基本的に自分が得る実のある(染み入る?)情報と言うのは、自分の実体験か友人の体験談か、もしくは友人の友人の……と言うように生身の(残る)声までで、マスコミも勿論情報の一端を担っているのですが、どうにも「他人事」という感が拭えない……という現実があります。そんな中、書き込んで下さった方の経験談や現状は「結構こう思ってる人っているんだ」とか「こんな会社もあるのか……」とか、心に染みます。あの掲示板、一応テーマは【脱サラ自慢】ですが、情報ちっくな書き込みもお待ちしています。

 さて、「あ! これは私も書き込まねば!」と触発された書き込みがあったのですが、時機を逸してしまったので改めまして。11月12日のあきらさんの「合理主義」という書き込みで、下着メーカー・トリンプについて書かれており、私もこの会社をTVで知っていて、いつか話題にしようと思っていたのでした。

 トリンプ・インターナショナル・ジャパン──それは、「天使のブラ」などで知られる急成長の下着メーカー。ここの現社長はドイツで経営を学び、「効率良く仕事をする!」をモットーに、会社の規則を大幅に変えた敏腕社長である。(30代かな……見た感じ若かった。確か) 具体的に紹介されていた注目すべき特色は以下の2点。
(1)毎週水曜日と金曜日は完全な「ノー残業デー」を実施
(2)毎日午後の2時間は一切の私語を禁止した「がんばるタイム」を実施

(※他にもトリンプのWebサイトから抜粋すると以下のような制度があるらしい)
◆社長も、部長も、新入社員も、会社で「さん呼び運動」……上下の垣根を取り払い、のびのびしたコミュニケーション化を実現するために、全社的に「さん呼び運動」を推進。キャリア、年齢、役職に関係なく自由に発言できるのも、トリンプの開かれた社風のひとつ。
◆年に1度、2週間連続休暇の積極的奨励……仕事をやるときはしっかりやる。遊ぶときはしっかり楽しむ。休暇中は、おもいっきりリフレッシュする。仕事とプライベートのメリハリをしっかりする、実行する。トリンプの基本スタンス。
◆社内では全社的に禁煙
◆通路からもオフィスが見渡せる、すっきりしたプープンレイアウト。その外、「これは良い」という制度があれば社員の意見を積極的に取り入れ、より働きやすい職場環境づくりを推進。


 (1)に関しては既に導入している大企業などもチラホラあるが(※具体例を挙げればNTTって水曜日がノー残業デーだって聞いたことあるし、都庁にもノー残業デーがあるって聞いたことあるし、N社でも部署によってはあったような……)──これはコメンテーターも言っていたのだが──このノー残業デーを完全に実施できている会社はごく僅かだ。建前でいくら「ノー残業」と謳おうと、結局は「仕事途中で帰ることは出来ない……」となり、「まぁいつもよりは早く帰れるかな……」という程度の成功率に止まってしまうケースが多い。そんな中、トリンプは違う。社長自ら社内を巡回し、電気を消し、居残る社員を問答無用に追い出し、建物の鍵を閉めて回る徹底振りっ! イカスっ!! 締めて締めて!って感じだ。(※注:ちょっと混乱している模様)
 このドイツ流儀に最初は戸惑う社員も多かったようだが、これだけ徹底していることが分かれば、社員側も「この日は残業が出来ないのだ!」と学び、集中力もアップしたという。また、「絶対にこの時間に帰れるという日が決まっていれば、社員も遊びや習い事の予定を立てやすく、プライベートを充実できますし、そのことがより仕事の効率アップに繋がるのです」と言うのが社長の言い分である。素晴らしい!

 (2)に関しては、「人が1日に集中できるのはせいぜい2時間。ならばその時間が最初から決まっていれば、それに合わせて仕事のスケジュールを組むことが出来、能率が上がる」というもの。私語は禁止、電話も禁止、可能な限り席を立つこともトイレも禁止。自分本位の仕事に撤する「がんばるタイム」。時間中は「部下に対する急な指示」「予定外の急な打ち合わせや調整」「電話による問い合わせや連絡、依頼」などは一切禁止。唯一の例外は、社外への対応だけ。他人からの干渉を一切なくしたこの時間に、それぞれが集中力を必要とする仕事を片付けるのである。1日の中で確実に「邪魔の入らない自分だけの静かな時間」を持てることが、どれだけ能率アップに繋がるか……。想像しただけでウットリする。新入社員などは「この時間は先輩に質問することも禁止されているので、最初は戸惑った」と言っていたが、自分が仕事をする立場になればこの時間の有り難味が分かるだろう。質問はその他の6時間の間にしておけばいいのだから。実際、社員からは「スケジュールどおりに動ける」「自分の仕事に集中できる」と好評らしい。

 とにもかくにもこの放送は結構な反響を呼んだようで、私の友人にこの話をしようとすると、「観た観た! トリンプでしょっ?!」という勢い込んだ返事が返って来たり、電車の中でトリンプの話をしているOLを観掛けたりした。多くの人が感銘を受けるだけのことをしてるもんな、この社長……。さすがドイツ仕込みだけあるよ。

 タイムリーなことに、このトリンプについても書き込みをして下さったあきらさんの前のKOUさんの書き込みが上司について。タイトルが「最初の上司は影響力が強い」ってことで、KOUさんの上司(超切れ者の課長さん)は「残業は美徳じゃないぞ、そんな仕事の仕方をするな!」と残業をする奴を馬鹿にする素晴らしい方なのだそうです。本当に、大企業に勤めると上司によって大分会社生活が変わってきますよね……。特に新人の頃はよほど自立していない限り、上司の仕事の仕方が習い性になる可能性大です。同じ上司の元で3〜5年もの時間を過ごしたら、その間に仕事の仕方やスタイルは定着しちゃうよ……。「良い上司に巡り合えるかどうか」と言うのは、「良い会社に入社できるかどうか」に匹敵するほど重要なポイントだと思います。
 ──っちゅーことで、素晴らしい上司、駄目な上司の具体例情報などもお待ちしています。

 しかし本当にドイツという国は大人な国ですね……。大学の卒業論文が環境問題だったことや、父がドイツの政治に詳しいこともあって、以前からドイツ国民の姿勢や合理性、国の政策や企業の姿勢にはメロメロだったのですが、多岐に渡って様々なことを知る度に打ちひしがれるほど感動します。でも今日はもう眠いので(←だから小学生かっ!)、ドイツについてはまた後日。

 あ、今日の重大な記録。20(土)、21(日)、23(火・祝)の内1日以上、「強制ではありませんが休日出勤して下さい」だってさ……。多分「強制ではありませんが休日出勤して下さい」なんだろうけど、私は敢えて「強制ではありませんが休日出勤して下さい」と受け取ったよ……。詳しいことは明日決めるらしい……。どうなるんだろう……。


 1999年11月16日(火) 最悪の展開  晴/残業 1:00 
 現在、5本のプログラム修正の予定が12月6日までビッチリ立ってます。明日17日〆切、22日〆切、26日〆切、12月1日〆切、6日〆切……という具合に1本ずつ仕上ていくスケジュールを先日言い渡されました。
 実は私は、それこそ小学生の頃から夏休みの宿題は7月中に済ませておくような小心者なのです。(←ここら辺、Aの血が騒ぐらしい) 期限が見えると俄然張り切ります。前倒しが大好きなのです。ギリギリになって深夜まで残業……なんてのは絶対に嫌なので、「出来るところから早めに仕上て、後々悠々自適に過ごすんだいっ!」と思う余り毎日昼休みもなくゴリゴリやって……挙げ句、今日の段階で2本ほど仕上げちゃいました……。
 ここまではめでたかった……。でも修正が済んだプログラムはどんどんテスト環境へ持っていかなくてはならない。テスト環境に持っていけば、「ああ、鷹瀬さんは2本仕上がったんだな」とバレてしまう。バレようがバレまいが、12月6日まで予定は埋まっているのだから、別に焦る必要はないと思っていたら甘かった……。本日、上の人から「余裕があるみたいだから、コレもやって」と新たな仕事を振られてしまった……。抵抗しても無駄だった……。くっそ〜〜〜っっっ!!! 私の馬鹿〜〜っっ!!
 あ〜んっ! 私……もしかして泥沼にハマッテル? よく端で見ていて「か〜。誰に義理立てしてそんなに一生懸命なの? 馬鹿じゃん?」って思っていた人種になりつつあるんじゃ……。オー・マイ・ガッ! 上手く調整してギリギリしか仕事をしないのが信条だったのに〜〜っっ!! んもー、絶対に今度から気を付けよう……。


 1999年11月17日(水) 心のよりどころ  晴/残業 0:40 
 確実に「定時帰り」が夢の世界の話になりつつあります……。くそぅ……私はちゃんと〆切に間に合うように仕事してるのに……なんでじゃ。

 会社、今もソフトに辛いみたいです。「分からない」という大きな壁から解放されると、今度は小さな障害物に目が行くようになっちゃったらしいです……。友達……とまでは言わないから、気の合う話し相手が欲しい……。
「残業なんて冗談じゃないよね」
「全くだよ。そんなにダラダラやってて能率上がるかっちゅーの」
「こんだけやらせるならそれ相当の金払えって」
「大体さー」

 ……こんな会話をしたいのです。

 以前、友人Aちゃんから忠告(と言うかなんと言うか)されたんだけど、「会社で友達作ろうなんて思っても無理だよ」ってのが力強くまかり通る状況ってのは痛いよね。今の私がまさにそうだと思うんだけど……。まぁこの台詞を言ったAちゃんは、入社3年目にして漸く愚痴を言える相手(1年下の後輩)を見付けて、今では「残業が多くても後輩のお陰でそんなに嫌じゃなくなった。ぶーぶー文句言い合いながら仕事してると時間が経つのが早いよー。大学の時みたいで、辛くはないんだ」という状況らしいので、諦めるのは早いと思うんだけど。いつか私にもチャンスが巡ってくるのかなぁ……。なんにしても、今、この瞬間にそういう相手がいないってのはキツイっすねぇ。
 つまらない……とまで行かなくても、面白くない仕事をして行く上で、自分が感じたことをリアルタイムで言える相手がいるかどうか、ってのは物凄く重要なポイントだと思うんだな。良い事でも悪い事でも、その時感じた気持ちを言葉にして人に伝えるってのは、実は物凄い癒しの効果があるような気がするんだわ。先日友人Kちゃんからメールを貰って、丁度タイムリーにそのことについて触れていて、「ああ……うん。そうなの……そうなんだよ」と深く感銘を受けた一言があってね。紹介しておく。以下がそう。
「やらなくてもいい残業」と「嫌な奴」には辟易するし、嫌なこともあるけど、「日常生活でちょっとしたことに感動する」ことができるちょっとの心の余裕と、「それを共有できる人」がいれば、もう少し「ぎすぎす」しないでもう少し「生活を楽しめる」人が増えるんじゃないかなあ。
 良い言葉だよ……。じーんと来たさ。結論として、友達はどんな時にもどんな場所にも必要だね。人の心のよりどころは所詮、人なんだよ……。私も会社によりどころが欲しい……。


 1999年11月18日(木) 「坊っちゃん」  晴/残業 0:45 
 先月21日の日記にも少し書きましたが、友人Zから「タカセに似てるよ」という一言コメント付きで薦められ、今更ながらに夏目漱石の「坊っちゃん」を読んでいます。
 端的に感想を言いましょう。これは凄い。友人Zも「傑作だね。しかも今読んでるからこそわかる傑作だね」と大推薦してましたが、いや、本当にこれは20世紀の文学の最高峰じゃないかと……。私としては文学的にどうこうと言うより、この「坊っちゃん」の思想が約一世紀経った今でも色褪せることないばかりか、下手な現代人よりもよほど私の考えに近いという衝撃的な事実の方が重要でしたが。
 これは小学生の読書感想文のために読ませるような本ではない。この本こそまさしく、社会人になったばかりの、これからサラリーマン社会にどっぷり漬かって自分を見失って行くであろう人たちに読ませるべき本ではないか。そう思いました。

 社会に出て、その理不尽さに驚き、その度ごとに「こうしたらいいんじゃないか」「ああしたらいいんじゃないか」と言えば「君の言う事は正論だけどさ、世の中そういうものじゃないんだよ」といなされ、自称「みんな嫌だけど参加している」飲み会や社内行事などに対して「なんでそんな悪習を断たないのか」と激怒する度に「皆やってるし」で受け流され、正直に思ったことを言えば「大人になりなよ」と忠告され……。自分では何が間違っているのか全然納得の行かないまま、今でも社会人をやっています。「坊っちゃん」はこんな私のような人間の考えを文学的にまとめたものに相当するのです。これだけ長い間読み継がれているのは、きっと「坊っちゃん」の思想に多くの人が共鳴しているからだと思います。しかし、その割には世の中良くなっていないのが不思議ですが……。

 先週末に図書館で借りてきて読み始めたのは昨日の夜……。まだ4分の1ほど残っているけど、読み終わったら改めて買います。私、本とか漫画とか滅多に買わない人種だけど、「坊っちゃん」は買う。これは私のバイブルだわ。全編に渡って共感(というか私の考えそのもの)の嵐なんですが、中でも印象に残っている2箇所を抜粋してお届けしましょう。以下がそうです。
考えて見ると世間の大部分の人はわるくなる事を奨励しているように思う。わるくならなければ社会に成功はしないものと信じているらしい。たまに正直な純粋な人を見ると、坊っちゃんだの小僧だのと難癖つけて軽蔑する。それじゃ小学校や中学校で嘘をつくな、正直にしろと倫理の先生が教えない方がいい。いっそ思い切って学校で嘘をつく法とか、人を信じない術とか、人を乗せる策を伝授する方が、世のためにも当人のためにもなるだろう。赤シャツがホホホホと笑ったのは、おれの単純なのを笑ったのだ。単純や真率が笑われる世の中じゃ仕様がない。

(同僚の「うらなり君」が転勤することになり、送別会が開かれる。周囲は酔いも回って騒ぎ始めるが……)
そのうちで手持無沙汰に下を向いて考え込んでいるのはうらなり君ばかりである。自分のために送別会を開いてくれたのは、自分の転任を惜しんでくれるんじゃない。みんなが酒を呑んで遊ぶためだ。自分独りが手持無沙汰で苦しむためだ。こんな送別会なら、開いてもらわない方がよっぽどました。
…………岩波書店「坊っちゃん」より抜粋
 知らない人はいないというレベルで名作中の名作として認識されていながら、実際に「では全文を読んだことがあるか」というとなかなかヒット率は低くなる「坊っちゃん」ですが、ご興味ある方は是非一度読んでみてください。


 1999年11月19日(金) 生活責任の行方  晴/残業 0:15 
 帰り道で、久し振りに会ったらしい女の子2人のこんな場面に遭遇した。
A子 「久し振り〜。元気?」
B子 「元気元気〜。今、何してるの?

 一見、なんでもない会話だよね。でも、私は思ったね。「これは女の会話だ」って。

 別に変な意味で男女差別をするつもりはないけど、私は社会人(サラリーマン)になってから確実に男女の意識・価値観の違いはある、と感じたよ。男だからどう、女だからこう、と一色に染めるつもりは全然ないけど、一般的に見て、男性は根っから会社人間(サラリーマン)の割合が高いと思う。
 いや、この言い方だとちょっとズレるな……。何て言うんだろう……「男性は一定収入を得る仕事を一生するのが当たり前だと思っている」もしくは「仕事に対する姿勢が保守的」という感じだろうか。対して女性は仕事に対する意識が(比較的)自由だ。

 こういうふうに書くと非常に表面的になってしまって嫌なのだが、何と言うか、やはり男性には女性にはない生活責任という見えない枷があるように思うのだ。(※注:勿論この様な枷から解き放たれちゃってる人もいるだろうが、あくまでも割合の問題としての話)
 これもこのサイトを立ち上げた最初から言っていることだが、私たち日本人の意識の根底に「男はこうあるべき」という像があるとすると、その像の具体的内容の中には「外(社会)で働いて妻子を養う」という項目が根強くあると思う。対する「女はこうあるべき」の内容は、「中(家庭)に入り、子供を育てる」ってトコだろうか。
 まぁ現代社会の情勢も昔とは様変わりしてきて、こういう傾向は以前に比べれば大きく変わってきてはいるんだろうけど、まだまだこの定説は常識範囲内にあるものだと思う。

 「今、何してるの?」──久し振りに会って、相手の状況が以前会った時とは変わっていることが前提とされた問い掛けだ。勿論久し振りに会った男同士でもこういう会話はあるだろうが、何と言うか、私はこの遣り取りを聞いて、何となく「女は自由だ……」と思ってしまったのである。
 女性は「結婚して会社を辞めた」とか「子供が出来た」とか「転職をした」とか、人生に変化が訪れるチャンスが男性より多いと思う。まぁでも私の従姉妹で36歳の女性によると、「結婚すると色々自由はなくなるよ。海外旅行なんか出来なくなるし、もうちょっと年が行けば自分の親に加えて相手の親の面倒とか介護責任とかも出てくるしね……」という意見もあるが……。

 そうそう、先々月、祖父の一周忌で親族が集まった時に、私が3社目に勤め始めることになった、という話から「やっぱり人生楽しまなくちゃ。誰に迷惑かけてる訳じゃないし、自分の納得行くように生きないと」と私が言ったら、叔父さん(母の兄)が「結局、女の子は生活に対して責任感がないんだよ」とヤレヤレって感じで言っていたな……。
 うーん……なんだろう、半分は「そうね。自分の事しか責任は取らないよ」という気持ちもあるけど、そんなレベルの話じゃなくて、男がこれして、女があれして、って言うのではなくて、男も女も自分のことは自分で責任取るようにして、お互いが自分の時間とか夢とかを大事にして生きて行けないもんかね、と思っているんだよね、私は。

 だんだん話の主旨が見えなくなってきちゃったな……。私自身の考えがまとまっていないからかもしれん。とにかく言いたい事は、もっと皆ストレスなく、朗らかに生活しようよ……と言うことなんだよね……。やっぱ外で精魂尽き果てるまで働いて、家に帰って能天気な奥さん見て苛付く……とか、そういうケースってよくあると思うけど、なら自分の状況を奥さんに説明して、二人でどうにかこんなにイライラしないで生きて行ける道を考え出すとかさ。(←私の身の回りにある例でもないクセに、やけに具体的……)
 いや、なんか……会社からリストラされたことを家族に言えずに失踪、とかいうニュースとか聞くと、「苦しい時こそ家族に救いを求めなくてどうするっ! じゃあ何のための家族だよ〜っ!! それこそ今まで稼いで家庭を支えてきたんだから、辛い時に助けてもらわなくてどうするのっ!? 絆って何っ?!」とか腹が立つのよ……。
 生活責任は男にも女にも平等にあるんだよ。でも何となく男は2人分以上の生活責任を背負っている人が多いし、女は1人分すらも背負ってないケースもありえるし……偏ってるんだよねぇ。男もいつまでも「妻子を養ってやってんだ」なんて考えじゃなく、女もいつまでも「旦那に養ってもらおっと」なんて考えじゃなく、どっちも自立して、同時に協力して家庭を築く……って、そういう大人な家庭が増えれば、世の中もうちょっと余裕が生まれて穏やかになると思うんだけどね。

 うーん……。まとまらない……。もう今日はここで止めておく。


 1999年11月22日(月) KAROSHI  晴/残業 0:15 
 ドイツの有名なビルの1階にあるカフェに「KAROSHI(過労死)」という店名がつき、注目を浴びています。なんでもこの「KAROSHI(カロウシ)」という言葉の響きはドイツではとても洒落た語感であるようで、このカフェの店長は「日本では悪い意味の言葉らしいけど、語感が綺麗だし、別に構わないよ」とのたまっていました。
 そもそもこの「KAROSHI」という言葉をドイツで最初に社名として使用したのは、とあるインターネットの会社。「お客さまのために命がけで働きます」というジョークを篭めて命名したそうです。この会社、「KAROSHI」という単語がドイツでブームになると見越して、いち早く商標登録をしたところ、現在では50もの団体が何らかの形で「KAROSHI」という単語を使用しているそうです。

 渦中の日本人にしてみれば、「KAROSHI」が店名になったり社名になったりするのは何とも複雑な気持ちがすることでしょうが、「働きすぎて死ぬ」なんてドイツでは冗談にしかならないことなのでしょう。私から見ても冗談みたいですし。
 海外に輸出される日本語は、なんだか不名誉なものが多いですね……。でもまぁ「過労死」に相当する概念自体が海外にはない上に、日本には現実の社会問題としてしっかりあるのだから、私たち日本人は唯一の使用国としてこの恥ずかしい非人間的な単語を海外に輸出しなくてはならない訳です。これが日本の特色なのだから本当に嫌になります。

 今回注目された「KAROSHI」カフェにいたドイツ人に、この店名についての感想を求めると、こんな答えが返って来ていました。
「過労死? ドイツでは考えられないね」
「ほどほどに働いて人生を楽しむのが良いわ」
「過労死なんて言語道断よ」

 なんでしょう……同じ人間として生を受けて、産まれた時から飢餓に苦しむような国もあれば、豊かで人間的な暮らしが待っている国もあって、そして日本のように一見豊かなようでいて精神的に貧しい国もあって……こうなるとどこに産まれるかはもうクジ運ですね……。
 まぁ日本という国は、精神的にはどうであれ、物質的には世界平均から見てはるか上位に位置しているのは確実で、しかもこの国際化が進んだ時代において本人の努力や思い切りによっては「国外脱出」という道も選択可能なので、恵まれていると言えば恵まれているのでしょう。

 ただ心配なのは、いわゆる今の日本の腐り切った考えや風習について行けない先駆的で洒落た人は、「こんな生き難い国に我慢していることないよ」とばかりに、どんどん日本を見捨てて海外へ旅立って行く傾向があるのではないか、ということです。そうなると、「こんな日本じゃ駄目だ」と思っている日本を変えるだけの力を持っている人が、どんどん国外に流出してしまい、日本はますます諦め切った、疲れ切った、淀んだ人たちしか残らなくなってしまうのではないか……私はそれが心配でなりません。
 同時に、こんな変わるかどうかも分からない国に縛られて、自分の一生を台無しにしてしまうよりも、素早い英断で人生謳歌できる環境へ旅立った方が良いに決まっている、という思いもあります。難しいものです。

 一番良いのは、日本が欧米並みに人間の生きる社会になることなんですけどね。どうやらそれが一番難しそうです……。
 「トリンプ」の現社長みたいに、海外へ旅立った人たちが、海外の良い所を充分に吸収して日本に戻ってきて、思う存分にその吸収したものを吐き出して日本を変えて行ってくれるといいなぁ……なんて思ってしまう今日この頃なのでした。

追記:以上の日記をアップしたら、既に「KAROSHI」の話題について掲示板であきらさんが触れていました。「トリンプ」といい、同じ視点でTVを見ている人がいるのですね。いや、ちょっと驚いた。


 1999年11月24日(水) 「人間失格」  晴/残業 0:05 
 先日読んだ夏目漱石の「坊っちゃん」が余りにヒットで、いやなるほど1世紀近くも読み継がれる作品にはそれだけの魅力があるのね、ってなもんで、今度は太宰治の「人間失格」に手を伸ばしました。
 ……………………迂闊に手を出して後悔しています。重いっス。

 簡単に言ってしまうと、人であること、生きていくことを深く考えすぎて、自分から不幸な方へ不幸な方へと突進して行ってしまう人の話……。(っちゅーか、太宰の自伝的実話的小説だけど……) 文学的な見方や太宰ファンからはまた別の批評が挙がるのでしょうが、とりあえず素人目で見てソウイウ話です。
 すべてでないにしても共感できる部分はありますし、そういう人間の感情のひだを文章で再現していることへの賞賛はありますが、「読んで良かった!」という感想は完全になく、「はあぁぁ……」というのが感想のすべてです……。だってなぁ……結びの言葉が以下だもん。
 いまは自分には、幸福も不幸もありません。
 ただ、一さいは過ぎて行きます。
 自分がいままで阿鼻叫喚で生きて来た所謂「人間」の世界に於いて、たった一つ、真理らしく思われたのは、それだけでした。
 ただ、一さいは過ぎて行きます。
 自分はことし、二十七になります。白髪がめっきりふえたので、たいていの人から、四十以上に見られます。
……新潮文庫「人間失格」より
 太宰治の「人間失格」読んでこんなこと思うのもいい加減、単純だとは承知していますが、何と言うか最近、「能天気って言うのは幸せに生きていくために必要なアイテムなんじゃないかな……」って思います。私も大概、考えすぎる嫌いは(太宰とは比較になりませんが)あるので、ここまで考えに考え抜いて不幸まっしぐら、という人の生き様を見ると、客観的にセーブが掛かって良いような……。
 でもまぁこれだけ世の中荒んでいると、さすがに考えれば考えるほど不安は増すし、気持ちも沈むのは当然だと思うんですよね。本当に、手放しでハッピーなニュースなんか、記憶にある限り「ない」と言い切れてしまう勢いですし。「何も考えずにぱーっと!」ということを目指しているのではなく、色々なことを考えつつも、明るくめげずに思考を回転できたらいいなぁ……。
 一体、何なんでしょう……この日記は。憑かれて……コホン。疲れているのかなぁ……。


 1999年11月25日(木) 時間の遣り繰り  晴/残業 0:05 
 取り敢えず今の生活で、毎日欠かさずすべきこととして自分で決めているのは、このホームページの更新と(でも週末になると滞る)、プライベートな日記および記録(出たよ……)と、あとまぁ色々って感じでありますが、どうにもこうにも時間が足りない……。
 残業は……見れば分かると思いますが、してないに等しいデス。19時にはほぼ確実に家にいて、20時までの間に食事を終え、21時までには一段落ついた状態になる。ここから寝るまでの約4時間が自分の時間で、これは一般的社会人に比べて結構多い方だと思いますが……それでも足りないのよ……。与えられた4時間を無駄に過ごしているつもりは無いんだけど、PCに向かってちょっと何か作業するとすぐに数時間経つんだもん……。

 時間の遣り繰りが上手い人は「時間は作るもんだ」ってよく言いますが、例えば寝る時間を削れば時間は簡単に増えますよ。でもでもー寝るのは私の一番の楽しみなのよ〜。何が出来なくても、寝る時間だけは削りたくないのよ〜。睡眠も立派な趣味なのよ〜。あ、でも失業中はこの趣味を満喫できず、ビクビクしてたっけ……。やるべきことをそっちのけでグースカ寝るのが魅力的らしい……。人間って複雑な生き物なのネ。
 いやいや、でも1日最低6時間寝ないと起きている時もぼーっとしちゃうんだよなぁ。1日3時間睡眠とかで「私は自分の時間を大切にしてる」って言ってもなぁ……それは自分の健康の犠牲の上に成り立ってる時間だし……。よく寝てよく遊ぶ……それが究極の望み……。
 自分でも分かってます。「一体お前は……どこの大富豪の娘なんだっ!!」って突っ込みも、自分で入れるので気にしないで下さい。来週から3週間、祝日が無いのでちょっとメロウな気持ちなんです。


 1999年11月26日(金) ノー残業遂行中  晴/残業 0:40 
 目敏い人ならお気付きかと思いますが、最近私は残業らしい残業をしていません。まぁ物凄くしている人から比べれば、私なんて年中「残業していない」状態とも言えますが……。何てったって今月の最大値ですら1時間45分だもんな。それでも本人的にはもーめちゃくちゃ働いた気がしているんだから先が思いやられるよ……。私が月に30時間以上の残業をする時はマジで灰になっている気がする……。

 まぁ取り敢えず私も仕事の流れを掴んだようで、今では与えられた仕事すべてを前倒し前倒しに仕上げ、一昨日の段階で12月6日までのノルマはすべて完了している状態です。もーこーなったら小手先の要領だろうと何だろうと、ガンガン仕上げてさっさと帰ってやる……。
 定時帰りを完全遂行すべく、手が空けば他人の仕事を手伝って、「こんだけやってんだから、アタシャ定時で帰りますよっ」と恩着せがましくゴリゴリ仕事をこなしていたら、プロジェクトリーダーの先輩から「た、鷹瀬さん……ちょっと休んでていいよ……」と俸給が出ました。「口で言うより行動で示せばいずれ分かってくれる」と言うのも美しい真実ではあるけど、手っ取り早く自分の流儀を他人に知らしめるには、行動+口頭ベースの自己主張ってのも手かもね。ははは……。

 私も社会人3年目にして未だにこういう態度を取り続けていますが、態度とアンバランスに根が小心者なもので、自分の態度は絶対に曲げない割には「結構勝手な態度だし、いっつも一番に帰っちゃうし、みんな怒ってないかなぁ……」と心配していたら(でも誰が怒っていても帰ることは帰るんですが……)、古株の先輩2人から「やることやってりゃ勤務時間中に遊んでたって構わないんだよ。そんな他のヤツの仕事なんか手伝うことないよ。鷹瀬さん仕事しすぎ。自分の分が終わったら黙って遊んでなよ。今、皇居の辺りが綺麗だよ〜。暇なら行ってきたら?」とまで言われ、ちょっと安心しました……。良い先輩たちだ……。別にだからと言って遊ぶ訳じゃないけど、こういう考えの人がいるだけで凄く心救われますね……。今の会社が結構好きなのは、基本的なところで話が通じる人がいるからです。

 で、今日も類に漏れず、定時上がりをしようと18時になると同時にマシンの電源を落としたら……ジャストその直後に緊急リリースが舞い込みました……。簡単な修正だったので、その場でちゃちゃっと仕上げて、先輩に故障修正依頼票を提出して帰ろうとしたら、18時40分の時刻を確認した先輩が一言。
 「たっ、鷹瀬さんっ! もう18時40分だよっ?! まだ残ってるのっ?!?」
 毎晩22時近くまで残業している先輩に、「もう18時40分」「まだ残ってる」って言われる私って……結構凄いヒトなんじゃ……。ま、まぁ、なんにしても私の定時帰りは確実に定着しつつあるようです……。


 1999年11月29日(月) 政治家パラダイス  晴/残業 0:30 
 年金改革法案が強行可決だってね……。最初ニュースで聞いたとき、「年金改法案」って聞こえたよ。まぁあながち外れてないと思うけど。

 さて、行政に関してついでなのでこの話題。
 新・介護制度および厚生省作成の介護認定ソフトの杜撰さが世間を賑わしてますねぇ。そりゃそうだろうよ。この国の政治もなぁ……やることなすことこれだけ穴だらけなモンだから、どこをどう突っ込んでいいのか分からず、国民だって困惑するがな。まぁ真面目に困惑してないからいつまで経っても良くならないって意見もあるけどね。それは置いておいて。

 具体的に話を展開すると、まず厚生省が作った介護認定ソフトについてなんだけどね……。簡単に言うとこのソフト、老人の現状を細かく項目別に判定して、総合評価として「自立」「要支援」「要介護」とレベル分けをするための第一次審査に使われるものなんだけど……このソフトの矛盾があちこちから具体例を伴って怒涛の勢いで寄せられちゃってるみたいよ。
 例えば、とある老人Kさんの場合、「自力で直立歩行が出来る」に○をすると、総合結果が「要介護レベル1」になるのが、この項目だけを「自力歩行は困難」と1ランク下の状態に○をつけ直すと、不思議なことに総合結果が「要支援」に繰り上がってしまうんだとさ。更には「日常会話を理解する」を「理解できない」に変えると、「要支援」から「自立」に繰り上がっちゃうんだと。

 素人目に見ても、このソフトは駄目だろう。PGちっくに言って「バグ票の嵐……」とかそんな問題じゃないぞ。設計段階で既に大きな穴がありすぎ。穴が大きすぎて大地となり、それが穴だと気付かなかったのかっ?! そんな言い訳は常識では通用しないぞ。それこそこんなソフトを開発した会社は倒産をもってして罪を償うより道は残されていない、と言うほど酷いソフトじゃないっスか!
 ──が、このソフトを開発したのが厚生省となれば、世の中の常識は途端に通用しなくなるんだよねぇ。どんな専門家に意見を伺おうとも評判はよろしくなく、「このソフトでは介護が必要な老人に対して『要介護』の結果が出る確率は3割」(←「確率」って……宝くじじゃないんだから……)、「100点満点で35点」(←私の漢文のテストじゃないんだから……)、「何を基準に作ったのか、福祉と言うものを理解していない」(←入社時の私じゃないんだから……)という意見まで飛び交っているにも関わらず、厚生省のソフト開発担当者は
「このソフトを用いた結果が適正でないと言う評価は下していない。今後このソフトを改正することはない
と言い切ってたよネ……。
 だから……アンタはなんでそんなに偉いのっ?! まぁこの人だってどうせ上の命令で、上が用意した答えをオウム返しに言ってるだけなんだろうけど。
 個人を責めても仕方ないのは分かってるけどさぁ。こんなことは一事が万事だし、これって結局は厚生省全体の、ひいてはお国全体の腐り具合からくる態度だからねぇ。でもじゃあこのやり場のない怒りは一体どこに向けたらいいのかねぇ。ついつい思っちゃうんだよね。「そんなに言うなら厚生省OBはこの介護認定ソフトで現状を評価してやるから、今介護を受けてる厚生省OB、出て来い。お前ら全員『自立』って判定してやる」ってなことを……。

 まぁとにかく今の政治家はウホウホなんじゃない? やりたい放題、し放題で。それこそパラダイスでしょう。誰からもストップ掛からないし、非難の声が上がる期間も短いしねぇ。(そういや東海村の話題も凄い勢いで下火になったよな……) 楽しくて楽しくて仕方ないんじゃないかな。だってたった500人程度の力で一国を根底から腐らせて、挙げ句の果てには潰せるかもしれないんだよ? あ! なんかそれなら、この凄まじく理不尽な政治も辻褄が合うぞ。もしかしてアイツら、この国がどの程度の悪政で潰れることになるのか、裏で賭けてるんじゃないの? いやいや、もっと良心的に考えて、国民が暴動を起こす確率を高めてるとか……。でもいくら虐げても日本国民ってばオシトヤカだから待てど暮らせど暴動は起きやしない。こりゃ困った、もっと踏みつけてみよっかーってな具合に……。
 ──これくらい勢いのある理由でもないと納得行かないのよっ! 今の行政はッッッ!!

 勿論正義に燃えて、今の行政に心を痛めて、それこそ心血注いで腐りきった国の内部と闘っている政治家もいるとは思う。っちゅーか、いないと困る。実際、廃棄物法案を命懸けで制定にまで漕ぎ着けた厚生省の方(……名前はちょっと思い出せませんが)とか、立派な政治家だっていることはいるんだよね。(あの法案もその後通産省に骨抜きにされたけど) でもバケツ一杯の清水に一滴の汚水を垂らすとバケツ一杯の汚水になるけど、バケツ一杯の汚水に一滴の清水を垂らしてもやっぱりバケツ一杯の汚水なんだよねぇ……。

 知ってる人もいると思うけど、知らない人は知っておくと良いかも、ってことで石原都政が来年度予算で狙っている福祉・医療関係の改悪案を参考までに表にしておきます。

制度 改悪案 影響を受ける人数
 シルバーパス 全面有料化 70万人
 老人医療費助成(マル福) 4年で廃止 41万人
 老人福祉(寝たきり)手当 3年で廃止 5万人
 特養老人ホームへの支援 廃止
 心身障害者医療費助成 無料制廃止
所得制限強化
13万人
 重度心身障害者手当
 心身障害者福祉手当
 児童育成手当
所得制限強化
など対象者減
1万人
 乳幼児医療費助成
 ひとり親家庭医療費助成
無料制廃止 16万人
14万人
 公害患者医療費 有料化 5万人

 東京都はねぇ、福祉を削る一方で財政難の原因でもある臨海開発などの浪費には手を付けようとしないんだよー。こりゃよっぽど私腹に入りやすい大金が動くんだろうねぇ。更には失敗した臨海開発の赤字の穴埋めのために、タダで提供した都有地を買い戻すとして2200億円も注ぎ込む計画なんだよー。福祉事業を900億円切り捨てる傍らで、よくもまぁ……。まだ予定だけど、政府がこうと決めた悪い方向へ向かう計画が潰れた試しってなかなかないんだよね……。東京都民じゃない人もヒトゴトじゃないよ。悪いことばっかり真似するのは政治家の得意とするところだからね。

 とある学者の言葉だけどね、
「欧米には社会があるが、日本にはない。日本にあるのは世間だ」
だって。本当に……どうしてこんなに悲惨でお粗末で幼稚なんだろう……。これだけ情報化社会になってるのに、他の国を見て「ちょっとウチの国はおかしくない? もっと幸せに暮らせるんじゃない?」って疑問は沸かないのかねぇ。


 1999年11月30日(火) 付き合い残業  晴/残業 1:40 
 初めてじゃないかなー……付き合い残業したの……。自分でもびっくりした……。いやーびっくりした。二度としないわ。




1999年11月の勤務表
 出勤日数 20日(うち休出 0日)/勤務時間 162:45  欠勤日数 0  有給休暇 0
 月残業時間 12:45  日平均残業時間 0:38  今月最高残業時間 1:45/1(月)
 【一言】 うお〜〜〜頑張ってるよ〜〜〜私にしては……。残業約13時間なんて……。


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